【従来法】自閉症の子どものパニックの原因とパニックを取り除く方法

自閉症の子どもは突然、奇声を発したり、泣き出したり、癇癪を起こしたり、他の人に噛みついたりといった行動を起こすことがあります。それらは「パニック」とか「問題行動」などと呼ばれます。

このページでは、従来言われているパニックの原因とそれらを取り除く方法について解説します。

自閉症の子どものパニックの原因

多くの自閉症の書籍で、パニックの原因は次の3つだと解説されています。

1. 外部からの不快な刺激

  • 不快な音や声が聞こえる。
  • 目障りな物や人が見える。
  • 不快な感触がある。

2. 不安や戸惑い

  • 予期しないことが突然起こった。
  • スケジュールが変更になったが、予定や時間割が理解できない。
  • 今、何をしていいのかわからない。
  • 今やっているや起こっていることが、いつまで続くのかわからない。

3. コミュニケーションの障害

  • 何か欲しいものがある、何かして欲しいことがある、何か気づいて欲しいことがあるにもかかわらず、自分の要求や意思を伝えることができない。
  • 言われていることが理解できない。
  • 避けたいこと、やりたくない事があるのに、拒否の意思を伝えることができない。

パニックの原因を取り除く方法

外部からの不快な刺激への対処

自閉症児者は医学的・生理的に感覚機能の障害を抱えており、外部からの刺激に対する過反応や低反応が見られます。不快となる刺激の代表例は、音による刺激と、視覚的な刺激です。騒音の大きい場所や、人の多い場所でパニックになることが多い子どもの場合は、音への過反応が疑われます。そのような子どもの場合は、イヤーマフ(ヘッドフォンの形をした防音保護具。もともとは射撃訓練や飛行場エプロンなど騒音の激しい場所で使われてた防音保護具)を着用することで、音の刺激を緩和できます。空間からの視覚的な刺激としては、特定の模様の壁紙や壁の掲示物、片つけられていない備品などがあります。家庭の部屋の中や学校の教室では、余分な物をできるだけ置かないようにし、道具や備品などもロッカーや引き出しにしまうか、簡易カーテンで隠すようにすると、空間からの視覚的刺激を低減することができます。

不安や戸惑いへの対処

自閉症の子どもの特徴として、「今、何をやっていいかわからず、不安になる」、「いつも通りのルーチン的な活動は得意だが、変化があると戸惑ってしまい対応できない」ということがあります。自閉症の子どもは、頭の中で行動と時間の優先順位をつけることが苦手です。そのために常に見通しの立たない不安な生活をしています。視覚的なスケジュール表を見せてあげると、自閉症の子どもは安心して行動できるようになります。例えば、朝の支度として、7時:起きる、7時10分:トイレ、7時半:ご飯、8時:着替え、8時15分:歯磨き、8時半:荷物の準備。 また、一週間のカレンダースケジュールとして、月から金には学校のイラスト、土曜日は家のイラスト、日曜日は外出先のイラストを貼っておくという具合です。いつもと違った変化がある時、例えば「学校に迎えに行く人がいつもとは違う人である」、「学校からの帰りに、どこどこに寄っていく」などは、視覚的にカレンダー上で前もって教えてあげると、パニックになることが少なくなります。午後の活動でも、おやつの時間、テレビ、おもちゃで遊ぶ、夕食、お風呂、などのスケジュールを視覚的に示しておくと、子どもの不安がなくなります。

コミュニケーションの障害への対処

まだ言葉の獲得できていな自閉症の子どもの場合、自分の欲しいもやして欲しいことを要求することが苦手です。要求するスキルが身についていないと、子どもはかなりのストレスやフラストレーションを抱えることになります。子どもによっては、言葉を教えることはかなりの時間と労力を要するので、言葉よりも「コミュニケーション」を優先して教えるべきです。絵、マーク、写真、文字などの視覚的な方法でコニュニケーションを教えることが出来ます。「おやつ」「おもちゃ」「ご飯」などの絵カードを準備しておいて、子どもが何かを要求してそうだと思ったら、その絵カードから選ばせて、親と子のコミュニケーションを図ることも出来ます。PECSと呼ばれる絵カードを使ったコミュニケーション・システムを教えることも有効です。

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