自閉症のスケジュール表の教え方で、こんな間違いをしていませんか?

「せっかく作ったスケジュール表なのに、見せてもわかってくれない」
「苦労して作ったのに、子どもがスケジュール表を避けてしまう」

“我が子には、スケジュール表が合っていないのだろうか、、、”

そう思うのは、ちょっと待ってください。

あなたの教え方が、ちょっとだけ間違っていたのかもしれません。

スケジュール表を見よう見まねで教えても、上手くいかないのは理由があります

自閉症の子どもの支援には、スケジュール表が使われます。自閉症の専門家も、療育の先生もスケジュール表を勧めます。子どもは自立して行動できるようになります。そして、パニックや癇癪がなくなることも知られています。

多くのお母さんが、家庭でスケジュール表を始めます。でも、上手くいかない家庭も多いようです。上手くいかない理由は2つあります。

自閉症の子どもの特性に合った見せ方をしていない

私たちもスケジュール手帳やカレンダーを使いますよね。自閉症の子どもに使うスケジュール表も大体同じように見えます。スケジュール表の見た目は、簡単そうですよね。

私たちは、普通に見せれば上手くいくと思っています。この「普通に」が曲者なのです。

自閉症の子どもたちには、私たちとは違った特性を持っています。私たちが、「普通に」と思っている見せ方では、子どもには伝わらないのです。

では、どう見せれば良いのでしょうか?

それはこの記事の後半で、図解します。

自閉症の入門書での教え方の解説は不十分です

あなたも、スケジュール表の解説を読んだことがあると思います。イラストで説明されていることが多いですね。実際に使っている写真を見ることもあります。

出所)「自閉症の本―じょうずなつきあい方がわかる」、佐々木正美監修、主婦の友社 (2009/2)

出所)「最新図解 自閉症スペクトラムの子どもたちをサポートする本」、榊原洋一著、ナツメ社 (2017/6)

ほとんどの人は、それを見て同じようにやります。しかし、百人が百人とも同じようには教えません。百人が百通りのやり方をやってしまうんですね。

中には、上手く行く人もいます。中には、上手くいかない人もいます。

詳しい教え方の書籍はあります。それらは本一冊の分量になります。おそらく、大学院のレベルではないでしょうか。手軽に読むには、ちょっと難しいですね。

初めての人が、それを読んで、誰でも上手くいく。そんな教え方ガイドが、なかったのです。

でも、ココというポイントを抑えれば、初めての人でも上手くいくのです。

ご参考)スケジュール表の教え方がわかる書籍

間違った教え方をすると、どんなことが起こるのか?

間違った教え方をすると、本のようには子どもの生活は改善されません。専門家や療育の先生が言っているようには、子どもは自立しません。

問題はそれだけではないのです。

お母さんには、自分の教え方が悪い、という認識がありません。するとお母さんは、「我が子には、スケジュール表が合っていない」と考えるようになります。スケジュール表の効果を軽視してしまうんですね。

一旦そう思ってしまうと、もう数年間は、スケジュール表を始めようという気が起こらなくなってしまうのです。とても残念なことです。

スケジュール表を魔法の道具にする3つの鍵

では、ここから正しい教え方を解説します。難しくはありません。間違った教え方と正しい教え方の両方を解説します。図解していきます。

教え方の鍵は3つあります。

それを知ってしまえば、スケジュール表は物凄い効果を発揮します。まさに、魔法の道具です。

子どもが一目でわかる鍵(魔法の鍵①)

まずこの例をみてください。典型的な失敗例です。初めてのお母さんがやりがちな失敗例です。

見せ方の悪い例

トイレの時も、朝ごはんの時も、見せるスケジュール表が同じになっています。今、どの絵カードを見るべきかの手がかりが見えません。子どもの頭の中は混乱します。頭の中が混乱していると、子どもは動けないのです。

そこで1つ目の鍵です!

❶ 子どもが一目でわかる鍵

一つのことが終わったら、子ども自身にその絵カードを外させる。

子どもには最初に、「一番上を見なさい」と教えてください。見せたら、その絵カードの行動をさせてください。

その行動が終わったら、スケジュール表の前に戻らせます。そして、子どもの手でその絵カードを外させてください(絵カードは一番下の箱に入れさせます)。最後に、笑顔で子どもを褒めてあげてください。

一つのお支度が進むごとに、スケジュール表は次の図のように見えます。

見せ方の良い例

はじめ子どもは絵カードを外す事を知りません。はじめは、お母さんが子どもに手添えをしてやってください。2、3日もすると子どもは自分の手で絵カードを外すようになります。

この通りにすると、一番上の絵カードは今すべき行動になります。子どもは一目で、今すべき事がわかります。見てわかると、子どもは順番をキッチリ守って行動します。

一つのお支度が出来たら、お子さんを笑顔で褒めてあげてください。

子どもが進んで見たくなる鍵(魔法の鍵②)

次の例をみてください。これも典型的な失敗例です。少し慣れたお母さんがやりがちな失敗例です。

見せる内容の悪い例

お母さんも慣れてきました。そして、子どもにして欲しい行動の絵カードを何気なく並べます。すると、生活行動ばかりが並んでしまうのです。子どもにとってはやらされる事ばかりです。子どもは、そんな絵カードは見たくないのです。せっかく慣れて来たのに、、、。子どもはスケジュール表を避けるようになってしまいます。

そこで2つ目の鍵です!

❷ 子どもが進んで見たくなる鍵

子どもがやりたいことの絵カードも、スケジュール表に貼って見せる。

あなたのお子さんの好きな遊びは何ですか? 好きなおもちゃは何ですか? お楽しみは何ですか? お子さんのお楽しみの活動も含めて予定を貼って下さい。特に午後のスケジュール表では、そうしてください。

見せる内容の良い例

あなたは心の中で、”空いた時間は、何をやってもいいのよ”、と思っているかもしれません。思っているだけでは、あなたの想いは伝わりません。お子さんの好きなことは、絵カードで見せてあげてください。そうやってお子さんの心をつかんでください。

そんなお母さんの愛情が見えるスケジュール表にしてください。あなたのお子さんは、帰宅するとワクワクしながら午後のスケジュール表を見に行くでしょう。そしてあなたは笑顔を絶やさないお母さんでいてください。

子どもに自動的に見せる鍵(魔法の鍵③)

子どももスケジュール表に慣れてきました。あなたは、早めに週間カレンダーを始めてください。ここで、子どもはスケジュール表を見ていると期待してはいけません。

そこで3つ目の鍵です!

❸ 子どもに自動的に見せる鍵

カレンダーとスケジュール表は、子どもと親がよく過ごす場所の壁に設置する。

カレンダーとスケジュール表は、家で子どもが遊んでいるときに、自然に目に入る場所に取り付けます。冷蔵庫の扉は、不適切な場所です。

カレンダーで週末のお楽しみを選ぶ

今度の土曜日はどんなお楽しみが待っているのでしょうか? お母さんとお子さんで一緒に決めて、子どもの手で絵カードを貼らせましょう。

子どもは遊んでいても、カレンダーやスケジュール表がチラッと目に入ると、見ることを思い出します。見たくなる絵カードが貼ってあると、自分から見に行くのです。

これら3つの鍵はわかりましたでしょうか? 3つの鍵を知ったあなたはもう、一人前の指導者です。そしてスケジュール表があなたとお子さんを繋ぐ、魔法の道具になります。

まとめ

  • スケジュール表の活用は、自閉症の専門家も勧める支援方法です。
  • スケジュール表の教え方は、上手くできない人が多いのも事実です。
  • これまで上手くいかなかった方は、この記事を読み直して、3つの鍵を知ってください。

皆さんのご家庭では、スケジュール表を上手く活用できていますか?

わからないことがありましたら、遠慮なくコメント欄にお書きください。

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