今流行りのAI(人工知能)のChatGPTに自閉症のパニックの原因を聞いてみた

パニックと癇癪への対応

AI(人工知能)チャットボットのChatGPTが、2023年初頭から大注目を浴びています。

そこでChatGPTに、「自閉症の子どものパニックの原因」と解決策を尋ねてみました。

なかなか、優等生っぽくて専門家が答えたような回答でした。でも実際の子どもの支援をするとなると、話は別で、支援の具体性が低いように感じました。

なぜそう感じるかというと、原因が網羅的で、原因の原因というか根本には突っ込んでない感じでした。根本原因にまでは達していないので、どうしても解決策は差し障りのない者になり、具体的な支援方法にならないという感じでした。

AIボットChatGPTの回答は、世界中のWebの知識が元になっています。だから、世の中の専門的な理解をそのまま反映しているのだと思います。それが現状。

自閉症のパニックの解消は、TEACCH構造化の手立てによって、実は簡単に解消するものなのです。

ChatGPTに問うた「自閉症の子どものパニックの原因」

自閉症の子どものパニックの原因は、個人差がありますが、以下のようなものが考えられます。

  1. 環境の変化:自閉症の子どもたちは、予測可能なルーチンに慣れ親しんでおり、環境の変化に敏感です。新しい環境に適応することが難しく、ストレスを感じることがあります。
  2. 様々な刺激:自閉症の子どもたちは、視覚や聴覚、触覚などの刺激に敏感で、刺激が強すぎるとパニック状態に陥ることがあります。例えば、人混みや騒音などがその代表例です。
  3. 意思疎通の困難:自閉症の子どもたちは、コミュニケーションに困難があるため、自分の気持ちをうまく伝えられず、ストレスを感じることがあります。また、自分の欲求や感情に対する理解が十分でないため、適切な行動を取れないこともあります。
  4. 不安や恐怖心:自閉症の子どもたちは、社会的なシグナルをうまく理解できず、社会的な判断やコンテキストをうまく捉えることができないため、不安や恐怖心を感じることがあります。

これらの原因に加えて、個人的な体験や過去のトラウマなども、パニック症状を引き起こす可能性があります。

概要としては、ほぼ完璧な回答だと思いました。

ChatGPTに問うた「自閉症の子どものパニックをなくす方法」

自閉症の子どものパニックを完全になくすことは難しいかもしれませんが、以下に示す方法が有効な場合があります。

  1. 予測可能なルーチンの確立:自閉症の子どもたちは、予測可能なルーチンに慣れ親しんでおり、安心感を得ることができます。そのため、できるだけ予測可能なスケジュールを作り、ルーチンを確立することが大切です。
  2. 適切なサポートの提供:自閉症の子どもたちは、ストレスに弱く、適切なサポートが必要です。家族や専門家から適切なサポートを提供することで、子どもたちの安心感を増やすことができます。
  3. 刺激を調整する:自閉症の子どもたちは、視覚や聴覚、触覚などの刺激に敏感で、刺激が強すぎるとパニック状態に陥ることがあります。そのため、環境の刺激を調整し、適切な刺激を提供することが大切です。
  4. コミュニケーションのサポート:自閉症の子どもたちは、意思疎通に困難があるため、適切なコミュニケーションのサポートが必要です。子どもたちが自分の気持ちや欲求を伝えやすいように、言葉やコミュニケーションの手段を提供することが大切です。
  5. 心理的支援:自閉症の子どもたちは、不安や恐怖心を感じやすく、心理的な支援が必要な場合があります。専門家から適切な心理的支援を受けることで、子どもたちの心理的な健康をサポートすることができます。

ただし、パニック症状は個人差があり、原因や状況によって効果が異なる場合があります。そのため、子どもたちに合わせた個別のアプローチが必要となります。専門家と協力し、継続的に適切なサポートを提供することが重要です。

ふむふむ、こちらの無くす方法も概要としては、ほぼ完璧な回答だと思いました。

ChatGPTの回答の感想

パニックの原因も無くす方法も、ChatGPTの回答は概要としてはほぼ完璧だと思います。

私たちが知りたいのは、自分が育ててている子どもや、(先生なら)受け持っている児童・生徒のパニックを無くす具体的な方法です。

ChatGPTが回答した支援方法は、それが有効な理由とやるべきことのセットになってますね。構成としては素晴らしい。そして、1から5の順番は、重要な順番、言い換えると、効果が高い順番、真っ先に試すべき順番になっていると思います。

でも、実際にやろうとすると、かなり具体性に欠けていいる感じです。(入口としては、まともです。)

パニックを無くす具体的な方法は?

ChatGPTの回答の1番は、こうでした。

  1. 予測可能なルーチンの確立:自閉症の子どもたちは、予測可能なルーチンに慣れ親しんでおり、安心感を得ることができます。そのため、できるだけ予測可能なスケジュールを作り、ルーチンを確立することが大切です。

「できるだけ予測可能なスケジュールを作り」の部分は、いい線行っているけど、具体的にはどうするんでしょうね? 「スケジュール表を利用しながら、行動させる」とすれば、一歩具体的になると思います。

「ルーチンを確立することが大切です。」の部分は、一連の行動がルーチン化するとパニックは起きません。でもルーチン化させる具体的な手立ては不明です。また、日常生活において、すべての行動をルーチン化することは不可能です。そして、ルーチン化ではない場面で、パニックは起こってしまいます。なので、私はルーチン化は解決策とはちょっと違うと思います。

パニックを無くす具体的な方法

自閉症の子どものパニックを無くす方法は、子どもにスケジュール表を使わせて行動させるとです。それに尽きます。TEACCH構造化では、もう何十年も行われている支援です。

難しい点は、「なぜスケジュール表を使うと、パニックがなくなるのか?」を理解できないことです。効果の理由がわからないので、その支援をしない人がとても多いのです。

もう一つの課題は、実際にスケジュール表を用意することです。自閉症の子どもに使いやすいスケジュール表は、ちょっと手が混んでいます。最近は市販品もありますが、従来は手作りでした。

スケジュール表の効果の理由と具体的な構造は、長くなるので、ここでは割愛します。

ここからは、私の会社で提供している製品の宣伝です。

以下のリンクで、スケジュール表の効果の理由と当社のスケジュール表製品のメリットを解説しています。自閉症の子どもを育てている方や、支援されている方はぜひお読みください。

自閉症のスケジュール表:望まれる行動を引き出しパニック解消
自閉症の子どもにスケジュール表で見通しを見せるだけでは、行動を変えるスイッチにはなりません。子どもの心を揺さぶり、望ましい行動を引き出すためには、楽しい目標となる見通しをキチンと見せなければなりません。コバリテ視覚支援スタートキットIIは、それを可能にするめに専用設計されたスケジュール表と絵カードのセット製品です。

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