自閉症の子どもを育てる私たちにとって、有益な情報や実践的な手法を見つけることは、日々の喜びでもあり、挑戦でもあります。特に『教育へのピラミッド・アプローチ第2版 役に立つABA入門』は、私たち家族にとって、ただの指南書以上のものです。
自閉症の子どもたちにとって最良の支援とは何かを探るこの本は、理論だけに留まらず、具体的なアプローチを提供してくれます。この書評では、アンディ・ボンディ博士の示す深い洞察を掘り下げ、自閉症の子どもたちへの理解と愛情をさらに深めていくための一歩を踏み出します。
本書の基本情報
タイトル | 教育へのピラミッド・アプローチ第2版 役に立つABA入門 |
著者 | アンディ・ボンディ, Ph.D. |
監訳者 | 門眞一郎 |
訳者 | 今本繁、峯勇人 |
発行日 | 2016年6月20日 |
ページ数 | 309ページ |
発行所 | ピラミッド教育コンサルタントオブジャパン(株) |
- 対象読者層:重度自閉症児の保護者、特別支援学校の教員、支援施設のスタッフ
- 主要テーマ:ABAに基づいた自閉症児者の療育についての体系的な指南書
概略書評
主要テーマ
本書はABA(応用行動分析)の手法に基づいて重度の自閉症の子供をよりよく療育していく手法を体系的にまとめた1冊です。
ABAの手法や重要ポイントは幾つかあります。それらを組み合わせながら子供を療育することが必要なのですが、その組み立てができる保護者や支援者はほとんどいないと思います。そこで、著者のアンディ・ボンデイ博士が独自に組み立てた体型をまとめた1冊になっています。その体系は「ピラミッド教育アプローチ」と呼ばれます。
タイトルに「入門」が入っている通り、予備知識は必要ありません。そして他の本を参照しなくても本書の内容は理解できます。ただし「入門」と言ってもそれなりの情報量はありますので、熟読の必要はあります。
私の記憶によると、著者のアンディ・ボンディ博士は若い頃、自閉症療育で世界的に有名な米国ノースカロライナ大学のTEACCH部に属していました。TEACCHでは保護者に一般知識としてABAを教えます。しかし、これぞABAという方法はTEACCHではあまり見られません。
アンディ・ボンディ博士は後に独立して「ピラミッド教育コンサルタント」社を立ち上げています。彼は、PECS(ペクス:絵カード交換式コミュニケーション・システム)の草案者でもあります。
この本はPECSの解説書ではありません。重度の自閉症の子供をよりよく療育していく手法を体系的にまとめた1冊です。
個人的な経験との関連
私の三男は重度の自閉症です。喋ることは(今でも)できません。我が家では三男君が7歳の頃からPECS(絵カードを使ったコミュニケーション)を始めました。今でもPECSを実践してます。
その一年後に、PECSの元締め?である「ピラミッド教育コンサルタント」が出している、本書を購入しました。その時の本書は第1版でした。その第2版が本書です。第1版の時から完成度が高かったので、基本的な内容は第1版と第2版でほぼ同じです。改善はされてますがね。
ABAに基づいた自閉症療育または自閉症支援を1冊で網羅している書籍は他にはないと思います。ただ、一般の人(当時は私も一般の人でした)が読むには、時間と努力が必要です。何せ、書いてある事の殆どが知らなかった内容だからです。私もこの本で多くの知識を身につけました。
難しくはあるけど、良書であるし、他の本は中途半だと思ってました。そこで私は、三男君が特別支援学校の小学部の頃は、私が本書を買って担任の先生方に差し上げて読んでもらっていました。
この本は独りで読むのは難しいかなとも思います。最近では、監訳者の門先生や、重度自閉症のお嬢さんの母親でPECSの大ファンである通称「まーさん」が、時々Facebookで募集して輪読会を行なっているようです。
ただし、これ一冊で全てがOKというわけではないと今は思っています。「ABAに基づいた」という事であれば、ほぼ最高の1冊です。自閉症の支援はABAで全てをカバーすることはできません。本書は項目的には全てをカバーしています。が、そのことをABAでやるよりもTEACCHの手法で支援した方が良いという視点に欠けていると感じます。
年齢別の適用性
この書籍は8歳以下(年齢は大体です)の自閉症のお子さんの保護者や支援者に特に適していると思います。ABAの手法は全てそうですが、8歳以下のお子さんにはとても効果があります。
9歳を越えると必要ないかというと、そうではありません。ABAの知識は子供が10代以上になってもとても役に立ちます。それに、子供がこれから大人になっていく上での、重要な示唆がこの本の至るとこで登場します。
また、子供が9歳以上になってしまったから手遅れとも思わないでください。ABAの手法は全てそうですが、生活スキルを早く身につけさせる手法です。(それでも普通の子供に比べると遅いに違いないですけど)ABAをやらなくても、時と時間はかかりますが、生活スキルはいずれ身につきます。ABAをやっていたら、保護者が苦労する期間が短い、ぐらいに考えればいいと思います。
9歳を超えてくると、子供の問題行動への対応の方がより深刻になってきます。そのことは、このレビュー記事の章ごとの解説のところで触れます。
本書の強みと弱み
本書の強みを箇条書きにすると以下のようになると思います。
- ABAの手法が体系的に組み立てられている
- ABAの他の書籍を読まなくても理解できる
- 特に8歳以下の重度自閉症の子供に有効
- 生活スキルの単純なものに関しては、成果が出やすい
- 何を教えるべきかがわかる
- 大人になるに向けての重要な示唆が多数含まれている
改善の余地がある点は以下のようになると思います。
- 活字やレイアウトが読みにくい。(第1版の方が読みやすかった)
- 索引がなく、不親切。
- 視覚支援や構造化の視点が少なく、(個別的に)もっと有効な手法を見逃している

本書の活用方法
まずは本書を購入して、ゆっくりと半年ぐらいかけて勉強するのがいいと思います。
そして使えそうなテクニックがあれば、実際にやってみることをお勧めします。一つ一つは適用場面が狭いかもしれませんが、小さくても一つのことがお子さんができるようになると、保護者の方は助かると思います。
自閉症の子供が苦手な事がきっちりと書かれているので、その課題を無理になんとかするとか、その場しのぎの対応をするとかがなくなると思います。計画的に長い目での療育や支援を目指してください。
本書のある章をやってみても、なかなか成果がに繋がらないところはいくつかあります。成果につながらない部分は、章ごとの解説で触れます。そこをお読みいただき、本書に従うのではなく別の手法でその課題の解決を目指してみてください。
専門家への挑戦
子供が現在できていない生活スキルや活動に対して、本書は未だできていない、という立場に立っています。言い換えると、教えてあげる、練習する、訓練するとできるようになるという立場です。そして、効果的な練習方法を提示しています。
練習してもできるようにはならない、あるいは、その練習方法がない、という概念がありません。この傾向は、他のABAの手法の全てに共通していると思います。
自閉症は脳機能の障害です。私は、普通の子供は自然にできるけど、自閉症の子供にはそれが働かない(できない)脳の機能が存在していると考えています。TEACCHは、自閉症の子供にできない機能を認めて、外部から情報を提供する支援によって、普通の子どもと同様になることを目指した支援で成り立っていると私は思います。
特に自閉症特有の問題行動への対応は、ABAでは刃が立たないのでは無いでしょうか? TEACCHのアプローチとABA的な分析が融合することを願っています。
章ごとの解説
本書の章立て
- 教育へのピラミッド・アプローチ
- 《なぜ》行動するのか:行動の科学
- 何を教えるか:機能的な目標
- 強力な強化システム
- コミュニケーション・スキルと対人スキル:機能的コミュニケーション
- 状況にそぐわない不適切な行動の予防と軽減
- 般化
- 効果的なレッスンを計画する
- 具体的な指導方法
- エラー最小化とエラー修正
- データ収集と分析:データ収集の理由と方法
- 日々の生活の中で:教育へのピラミッド・アプローチの実際
第1章:教育へのピラミッド・アプローチ
この章は、ピラミッド・アプローチの全体像を示しています。

ピラミッドとは、そうですあのエジプトにある四角錐のピラミッドです。ピラミッドには、底辺を含めて面が5面、辺が8本、頂点が頂上を含めて5点あります。
このピラミッドの辺と面に、私たちが学ぶこと、あるいは子供に教えることを当てはめていて、ピラミッドモデルと呼んでいます。それぞれの辺と面は、本書の各章にほぼ対応しています。
ありがちな教育アプローチは、直線的な全体像を持っています。でもピラミッド・アプローチは立体的な全体像を持っています。それぞれの辺と面が相互に立体的に関係しているのを表していると思います。

それぞれを組み合わせながら、マスターしていき頂上を目指す感じです。なかなか上手なモデルを考えたもんですね。
第2章:《なぜ》行動するのか:行動の科学
この章では、行動分析学の基礎的で入門的な内容が解説されています。
人や動物の学習パターンとして、
- 無条件反応
- 古典的条件付け
- オペラント条件付け
が登場します。
古典的条件付けは、パブロフの犬の実験として知られています。
オペラント条件付けは、おそらく殆どの方が初めて目にする専門用語では無いでしょうか? このオペラント条件付けが、ABAの基本となります。
そして「行動変化のA-B-C」という箇所で、人や動物の行動はどうみについていくのか、そして外部から何を変えれば、行動は変化していくのかという重要なメカニズムが現れます。
第3章:何を教えるか:機能的な目標
この章では、子どもが大人になっていく上で、私たちはどんなスキルを子供に教えるのか、が解説されています。私たちが目標とする到達点と考えていいと思います。最終目標だけでなく、初期や中間での目標も網羅されています。
この章を初めて呼んだとき、私は衝撃を受けました。あるモヤモヤがスッキリしたとでも言いましょうか。
自閉症支援の世界というか支援の勉強をしていると、やたら「機能的」という単語が出てきます。「機能的」というとなんだか高尚な印象を受けるのですが、私には具体的なイメージがわかず、ずっとモヤモヤしていました。
ルーブラウンらはこう提唱しました。「もし子どもがその活動を完了することができなかったら、子どもに代わって大人がやらざるを得ないもの」を機能的な目標という。
例えば:
- もし子どもが食事をすることができなければ、誰かが食べさせてあげる必要があります。(食事をするは機能的目標)
- もし子どもがパズルを完成することができなくても、誰かが完成させてあげる必要はありません。(パズルを完成させるは、機能的目標ではない)
ここを読んで私の三男に対する療育方針はより具体的になったのです。あれも、これも教える必要はない。子どもが出来なければ、親が代わりにやり続けないといけない物事を優先的に教えていこうと。
余談ですが、多くの専門家は「機能的」という言葉をなんとなく使っていたんだなぁとも感じました。
第4章:強力な強化システム
ここがABA(応用行動分析学)の真髄です。
動物や人に、行動とかスキルを身につけさせる手続きが解説されています。
第5章:コミュニケーション・スキルと対人スキル:機能的コミュニケーション
コミュニケーションというのは双方向です。単純にすると、
- 子どもから大人へのコミュニケーション
- 大人から子どもへのコミュニケーション
です。
ここにも「機能的」という単語が出てきましたね。この部分の機能的は、最も重要なという意味合いが強いと思います。
- 子どもから大人へのコミュニケーションの最重要なものは、「自分の欲しい物の要求」です。
- 大人から子どもへのコミュニケーションの最重要なものは、「子どもを指示に従わせる命令」です。
著者のアンディ・ボンディ博士は「言語行動」というABAの中でも高度で難解な理論に長けています。彼が提唱したPECS(絵カード交換式コミュニケーションシステム)のカリキュラムや教え方は、その「言語行動」の理論に基づいて設計されてるのです。
だから、この章の「子どもから大人へのコミュニケーション」はしっかり解説されていると思います。
一方で、大人から子どもへのコミュニケーションは、分量はそれなりに割いていて、読むとわかったような気になります。でも実際に教えようとすると、なかなかうまくいかないと思います。
大人視線だと「子どもを指示に従わせる命令」、子ども視線だと「指示や命令に従うスキル」。この部分は、TEACCH的な要素が強いと思います。ほぼTEACCHといってもいいでしょう。だから、「指示や命令に従うスキル」を身につけさせようとすると、保護者や支援者には他の勉強が必要だと思います。
第6章:状況にそぐわない不適切な行動の予防と軽減
この章は、いわゆる問題行動への対応を解説しています。保護者や支援者にとっては最も知りたいことではないでしょうか? 私たちは、子どもの問題な行動を少なくしたいのです。
ABA(応用行動分析)で、行動を減少させる手続きには9種類ぐらいあります。私は他の書籍で勉強しました。本書にも同じような内容が解説されています。
重要な考え方は、
- 子どもがやっている行動を直接的に減少させるのは難しい。
- 代わりになる行動で、かつ他人に迷惑にならない行動を増やす。
です。
ABA(応用行動分析)の専門家の多くは、ABAの手法で問題行動への対処ができると主張しています。私見でもあり、実際にやってみた保護者や支援者が感じるのは、ABAの解説書に載っている方法をやっても、子供の問題な行動は無くならないということです。
一言で、自閉症の問題行動と言っても、いくつかのレベルがあります。軽い問題行動だと、不適切な表現。最も深刻なものだと、強度行動障害と呼ばれる異常な行動です。
本書は、とても正直だと思います。本書は「問題行動が全て解決できる」とは言っていません。問題行動を限定して「状況にそぐわない不適切な行動」としています。
ピラミッド教育コンサルタントが言っている「状況にそぐわない不適切な行動の予防と軽減」の方法は、王道だと思います。問題の深刻度が低い半分は、その方法でうまくいくでしょう。しかし、深刻度が高い残り半分は、ABAの手法ではうまくいきません。
ちなみに、ピラミッド教育コンサルタントは不定期で、「状況にそぐわない不適切な行動の予防と軽減」の1日セミナーを開催しています。かなり良い内容なので、受講することをお勧めします。私もこのセミナーの受講経験があります。
なぜ、現在ABAで提唱されている手法では、深刻な問題行動に対処できないかというと、普通の子どもが問題行動を起こさないメカニズムの分析をサボっているからだと思います。TEACCHを実践している自閉症の子どもには、問題行動が少ない事実は知られているのです。この記事は書評なので、問題行動の話題はこのくらいでやめておきます。
第7章:般化
「般化」(はんか)は一般には馴染みの少ない単語だと思います。同じ読みで「汎化」と書く場合もあります。
意味的には、一つのことができるようになると、場所や相手が変わっても、そのことができることを意味します。
残念ながら自閉症の子供は、般化の力が弱いのです。だから、自閉症の子どもには、一つのスキルが身についても、同じスキルを場所や相手を変えて教えてあげなければなりません。
その方法がこの章に書かれています。
この章を読んで、「何度も教えないといけないのね」とか「全部やればいいのね」という、諦めというか割り切りが私には着きました。
第8章:効果的なレッスンを計画する
この章はどちらかというと、療育教室のスタッフや特別支援学校の先生向けです。
ご家庭の保護者にはレッスンの計画は難しいと思います。
ただし、「行動連鎖」というとても強力なメカニズムが解説されています。あなたが保護者であっても、「行動連鎖」の部分は読んでください。行動連鎖が適用きるスキルだと、とても早くそのスキルを子供は身につけます。そして日々の家庭での子育てがとても楽になると思います。
第9章:具体的な指導方法
この章では、プロンプトと呼ばれる手法が解説されています。
第4章で解説された強化システムをより効率的にするための、補助的な刺激のことをプロンプトと呼びます。
「プロンプトを制する者は、ABAを制する」とある専門家は言っていました。その専門家は、神業と言っていいほど、プロンプトが上手なんです。
プロンプトにも色んな種類があるので、あなたのプロンプトのレパートリーを広げてください。
第10章:エラー最小化とエラー修正
子どもに何かを教えている時、うまくできないとか、間違ってしまうことはよくあります。「エラー」とは「間違い」という意味です。
この章の重要な示唆は、子どもに何かを教える時は、間違いをしないように、難易度を下げましょうということです。自閉症療育の世界では、「スモールステップ」とも呼ばれます。一度間違ってしまうと、子どもの学習意欲が低下して、できるようになるまでに時間がかかってしまうからです。
エラー修正については、PECS(絵カード交換式コミュニケーション・システム)のカリキュラムに含まれているので、この章で解説されています。
私の経験上、エラー修正してもなかなか身につかないので、それよりもエラー最小化に注力した方が良さそうです。
第11章:データ収集と分析:データ収集の理由と方法
ABAの書籍では、必ずと言っていいほど、データ収集が登場します。
家庭の保護者の立場で言うと、データ収集という面倒なことはやってられません。専門家が新規の手法の有効性を検証するためや、意欲のある先生が論文を書く時には、データ収集は必要でしょうが。
著者やABAの専門家には申し訳ないですが、ご家庭向けとしては読み飛ばしてもいいと思います。
第12章:日々の生活の中で:教育へのピラミッド・アプローチの実際
この章は14件の事例集になっています。
これら事例での、先生や支援者は、ピラミッド・アプローチを熟知していて、それなりの支援スキルを有しているようです。初心者の方が、それらをはじめから真似しようとしても、無理な気がします。おそらく、事例の1つ1つが論文1本に相当するぐらいの内容の濃いものでしょう。
それぞれの事例は
- 現在やっていることと、状況
- 今できていないことや問題。すなわち目標
- 目標達成の手立て
- 手立てを実施した結果
で解説されています。
この本を読まれた方は、まずは1の「現在やっていることと、状況」だけを真似するのをお勧めします。その部分でさえ既に、ピラミッド・アプローチを取り入れているので、穏やかな状況が生まれているのです。2〜4は、支援の上級者が次の目標にチャレンジしている様子が描かれているようです。
読者への推奨
書籍を推奨する理由
この「教育へのピラミッド・アプローチ第2版 役に立つABA入門」は、重度自閉症の子を持つ我々保護者、特別支援学校の先生方、そして支援施設のスタッフにとって、必読の一冊だと思います。私自身、この書籍を通じてABAの理論と実践法に深い理解を得ることができました。著者のアンディ・ボンディ博士の提供する具体的なアプローチやテクニックは、自閉症の子どもたちにどう向き合い、どう支えるかという点で、非常に役立ちます。
最終的な評価と個人的な意見
この本の第1版を最初に手に取ったとき、私はただの一般人でしたが、自閉症の子を持つ親として、ここから学ぶことが山ほどありました。決して軽い読み物ではなく、しっかりとした内容には、時間をかけてじっくりと向き合う必要があります。この本には、自閉症の子どもたちの理解と支援に必要な、重要な知識と理解が詰まっています。
はっきり言って、これほどまでに実践的で、自閉症児への理解を深めるのに役立つ本は他にないと思います。確かに、いくつかの点で異論が出るかもしれませんが、それを差し引いても読む価値がは十分にあります。
この書籍は、私たち保護者、教員、支援者にとって、自閉症の子どもたちを理解し、適切に支えるための強力なツールとなり得ます。自閉症の子どもたちへの深い愛情と共に、この書籍が提供する知識を活用すれば、彼らの成長と発展を支援することができると確信しています。
総合的なまとめ
この「教育へのピラミッド・アプローチ第2版 役に立つABA入門」は、自閉症の子供たちを支えるための実践的な指南書として、その価値は計り知れません。各章は、ABAの基本原則から始まり、行動分析、コミュニケーション技術、問題行動への対応、日常生活への応用など、自閉症支援に関連する重要なテーマを包括的にカバーしています。著者のアンディ・ボンディ博士は、理論的な背景と実践的な応用を巧みに結びつけ、読者に対して自閉症支援の新たな視野を開きます。
ただし、ABAは特定の行動やスキルの習得において効果的ですが、すべての状況や問題行動に対して万能ではないと言うことを加えておきます。
総合的に言えば、「教育へのピラミッド・アプローチ第2版 役に立つABA入門」は、自閉症の子どもたちを理解し、彼らの成長と発展を最大限に支えるための重要な一冊です。自閉症の子どもたちとその家族、支援者にとって、この書籍は知識と理解を深め、実践的な支援を行うための強力な資源となることでしょう。
購入リンク
ピラミッド教育コンサルタントオブジャパン(株)
直販サイト:教育へのピラミッド・アプローチ第2版 役に立つABA入門
https://pecs-japan.com/shop/新刊!教育へのピラミッドアプローチ-役に立つ-aba
最後に
この書評を読んで、皆さんはどのように感じましたか?
自閉症の子どもたちに関わるあなたの経験や、この書籍に関する見解、または自閉症支援における他の有益なリソースについて、ぜひコメントで教えてください。
専門家の方々からの洞察も大歓迎です。
私たちの共有する経験と知識は、自閉症の子どもたちを支援するコミュニティを強化するための貴重な財産です。このブログを通じて、お互いの知識を共有し、サポートし合う場を作り上げましょう。皆さんのコメントを心待ちにしています!
コメント
そうなんですよ。索引がないんです。これって不親切ですよね。で、自作しました。
https://kado2006.sakura.ne.jp/book3/book3.htm
に載せました。
門先生、こんにちは。いろいろ情報、ありがとうございます。
すいません、そのリンクの中に見つかりませんでした。
「PECSトレーニングマニュアル」の自作索引はありましたが、
「教育へのピラミッド・アプローチ第2版 役にたつABA入門」の索引は見つけられませんでした。
門先生のページ
https://kado2006.sakura.ne.jp/book3/book3.htm
の
一番上の方に、試作版の索引がありましたね。見つけました。