自閉症の子どもに行動連鎖が有効な時

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自閉症のお子さんに身につけてほしい、生活スキルはたくさんあります。

ある生活スキルを一つ一つの行動に分解して、行動連鎖で教えていくのが効果的です。

行動連鎖で教えてく時には、【順行連鎖】と【逆行連鎖】の二つの戦略がありました。
英語で言うと、フォワード・チェイニングとバックワード・チェイニングですね。

出来るところまでやらせて、その後を指導者が手伝う戦略が、フォワードチェイニング。

始めを指導者が手伝って最後の仕上げをお子さんにやらせる、次回には最後のお子さんが自力でやる部分を増やしていくという戦略が、バックワード・チェイニングです。

生活スキルを行動に分解した例です。

カップラーメンを食べるならば:

  • フォークを持つ
  • フォークを麺に挿す
  • フォークに麺を絡める
  • フォークをカップから上げる
  • フォークを口に近づける
  • フォークを口の中に入れる
  • フォークを口から離し
    麺を口に残す
  • 食べる

歯を磨くならば:

  • 歯ブラシを持つ
  • 歯ブラシを蛇口の下に近づける
  • 蛇口をひねる
  • 蛇口を閉じる
  • 歯磨き粉を持つ
  • 歯磨き粉のキャップを外す
  • 歯ブラシに歯磨き粉をつける
  • 歯磨き粉のキャップを閉める
  • 歯ブラシを口の中に入れ
  • 左上の奥歯の外側を磨く
    1、2、3、、、、
  • (途中省略)
  • 歯ブラシを洗う
  • 蛇口を閉める
  • 歯ブラシを戻す

実は私の三男は8歳の頃まで、自分で食事をすることができませんでした。いつも妻か私が、スプーンやフォークを使って食べさせていました。食事の時間は2倍かかるわけです。三男を食べさせる時間と、自分が食べる時間。

ある日私は、三男がカップラーメンを食べる時、二人羽織のように後ろから、バックワード・チェイニングを使って食べさせてみました。(その頃、私はバックワード・チェイニングと言う手法を知ったばかりでした)。

なんと、カップラーメンを食べ終わる頃には、三男は自分で食べることができるようになっていました。その日から、我が家の食事の風景が激変ですよ(^-^)

バックワード・チェイニングがよく効く行動にはパターンがあります。
それは、一つの行動が終わることが、次の行動の呼び水になっていることです。そして、最後にお子さんにとって良いことが起こる。こんな場合、一つ一つの行動がスルスルスルっとドミノ倒しのように流れていきます。

食べること、料理すること、一つの服を着ること、などがこのパターンです。

反対に、人工的に作られている行動の連鎖は、
バックワード・チェイニングをやろうがフォワード・チェイニングをやろうが、
自発的にできるようになることは望めません。

歯を磨く、というのがこのパターンです。

では、人工的に作られている行動の連鎖からなる、生活スキルはどうやって教えるのか?

それは、手順を示すという視覚支援を使って教えます。