自閉症スペクトラムの子供の特徴を図示してみました。ここでは、特徴を3つのグループに分類しています。
- 知的な遅れ
- 社会性の問題
- 感覚の問題
よく目にする、自閉症スペクトラムの特徴とは分類方法が違うかもしれません。分類には目的があります。目的が違うと分類結果も違ってきます。自閉症スペクトラムの特徴ってたくさんありますよね。代表的なものだけでも、
- 言葉の遅れ
- 生活スキルの遅れ
- コミュニケーションが苦手
- こだわりが強い
- 変化に弱い
- 指示が通りにくい
- 集団生活が苦手
- 問題行動が多い
- 多動
- 感覚過敏と鈍麻がある
- 運動が苦手
- 手先が不器用
- 偏食
- パニックや癇癪が多い
このくらいあります。もっともっとあるでしょう。
特徴が多すぎるとよくわからないので、似たような特徴を括るのが一般的な分類です。また、私たちがよく目にする自閉症スペクトラムの特徴の分類は、診断するための分類です。DMS-5とかICD-11とかの診断基準で使われる特徴分類です。
今回の図で用いた分類は、自閉症スペクトラムの支援方法から見た分類です。支援方法には大きくは3つの流れがあります(その解説は次回)。「コミュニケーションが苦手」とか「指示が通りにくい」というのは、特徴と云うよりも、困り事ですよね。この支援方法で解決できる困り事は、これとこれ。この支援方法で解決できる困り事は、アレとアレ。そんな観点で括っています。
だから、分類が重なっている特徴というのもあるわけです。コミュニケーションの問題なんかは、知的な遅れと社会性の問題の重なっている例です。また、偏食は感覚の問題と社会性の問題の重なり合っている例です。
分類の重なっている特徴(困り事)は、一つの支援方法でももう一つの支援方法でもケアーできるとも考えられます。が、実際には重なっている部分の困り事は、ケアーがとても難しいです。その代表例が、パニックと癇癪の問題ですね。
3つの輪を使って、自閉症スペクトラムの特徴を示すと、我ながらわかりやすいと思いました。説明もしやすそうです。しばらくの間、本サイト(ザ・プロンプト)のトップページでの説明に採用することにしました。
この3つの輪
- 知的な遅れ
- 社会性の問題
- 感覚の問題
が頭の中に入っていると、子どもの支援がわかりやすくなります。
支援の3つの柱については、次回にお話しします。
子どもの成長と家族のゆとりのために!
古林紀哉
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