みんな誤解!自閉症児向けイラストの良し悪し。

スケジュール表

いいイラストを見つけようとしていませんか?

描くのが下手なので、絵カードを作りが止まっていませんか?

おそらく、多くの人が誤解しています。

 

絵カードを作っている私たちは、そんなことを気にしません。
その理由とは。

 

絵カードの素材には、「写真」「イラスト」「手書き」がありますね。

例えば、次の写真とイラストを見てください。

 

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自閉症の子どもにとって、どのトイレが一番わかりやすいでしょうか?

重度の自閉症のお子さんは認知力が低いとして、どれなら”トイレ”とわかるでしょうか?

実は、それぞれのお子さんで違います。お子さんの普段使っているトイレと一番似ているトイレの写真またはイラストが、一番わかりやすいのです。だから、普段使っているトイレとは違うような写真やイラストを見せられた時、トイレとは認識できないことがよくあります。

写真は、わかる・わからないが、子どもできっぱりと分かれます。私たちは、トイレの写真を見た時に、自然に真ん中の便器に目がいきます。しかし、自閉症の子どもは写真のどの部分に目がいくかが私たちとは違い、背景にも目がいってしまいます。背景にあるものの特徴に目がいってしまって、窓やコントローラだと認識することもよくあるのです。

 

ところが、どの写真でもどのイラストでも、どの手書きであっても、自宅のトイレに行く時はその絵カードを使っていると、だんだんと自宅のトイレの特徴とその絵カードの特徴が、子どもの頭の中で一致してきます。

たとえ、手書きの絵カードであっても、そのトイレの絵カードが、トイレに行くことを指すと、一週間もすればわかるようになります。

簡単なイラストでもいいのです。

 

重要なのは、イラストの良し悪しではなく、

「使う」ということですね。

 

では、応用問題です。

このイラスト(ピクトグラム)は何を示しているでしょうか?

(ひっかけ問題ではありません)

jis_20

そうです、「トイレ」です。

でも、便器の特徴はありませんよね?

学校や職場、公共機関のトイレの入り口には、このマークが貼られています。

そうすると、トイレに行くことと、このマークが、結びついてくるのです。

 

では、自閉症のお子さんにはどうでしょう。このピクトグラムを使って、自宅のトイレを意識させるのはちょっと酷でしょう。形の特徴が似てませんからね。でも、外出時には、このマークをよく見ているはずなので、このマークでもトイレと認識できる子どもは多いと思います。

P.S.

外出時は、異性のトイレに入らないよう、注意してくださいね。

 

 

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