あなたの子どもは自閉症で、しゃべることがまだできません。
あなたはきっと、「スケジュールと視覚支援」や「構造化」という言葉は知っていると思います。
最初に質問です。
Q1:あなたは、子どもにスケジュール表を使ってあげていますか?
もし、スケジュール表を使っていないなら、2番目の質問があります。
Q2:なぜ、スケジュール表を使わないのですか?
いろいろな答えがある中で、私が一番多く聞いた理由は
「うちの子は認知が低くて、イラストが理解できないの。実物は理解できるのだけど・・・」
でした。
そういう気持ちもよくわかります。
子どもがしゃべれないので、お母さんは頑張って絵カードを使おうとしたこともわかります。
でも、
自閉症の子どもが、初めのうちはイラストが理解できなくても、使っているうちに分かるようになる、ということを知っていますか?
絵カードの絵やイラストには、いろんなものがありますよね。
「実物」、「写真」、「イラスト」、「簡単なイラスト」
“分かりやすい”というのは、最初に見た時と、使い続けた時とでは状況が変わるのです。
トイレを例にしましょう。
最初に、写真やイラストを見たときは、子どもが日頃使っているもの(トイレ)と似ていると分かりやすくなります。だから、同じ写真やイラストであっても、子どもによっては分かりやすさが違います。子どもの頭の中の記憶によって、その記憶に近ければ分かりやすく、違っていれば分かりにくいのです。
自分の家のトイレとは、ちょっと違ったトイレのイラストだったとしましょう。そのちょっと違う”トイレ”のイラストを、トイレに行く時にはいつも使うことを続けたとしましょう。だんだんと、その”トイレ”のイラストと、”トイレ”に行くという意味が子どもの頭の中で結びついていきます。
最初に見た時は、”トイレ”だとわからなかったイラストであっても、子どもはちゃんとトイレだとわかるようになります。
新しく絵カードを作った時、一週間ぐらいはその絵カードを使い続けてみて下さい。きっと意味がわかるようになりますから。
5分で概要を理解する、
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