自閉症療育での ABA の成果と弊害

ABA(応用行動分析)療法

今日は、ABA(応用行動分析)と自閉症療育についてのお話です。

ABAを用いた自閉症の療育は行動療法とも呼ばれます。

ABAの成果を世界中に知らしめたのが、UCLAのロバース氏による早期療育のプログラムでした。

ロバース氏によるABA早期療育では、
3歳の自閉症の子供に、
週40時間の1対1の療育を2年間つづけ、
その半数が
付き添いなしで、小学校普通学級に
入学できた。

というものです。

先日も説明したように、
「幼児期は、ABA。
学童期以降は、スケジュールと視覚支援。」
が有効です。

ABAのやり方は、幼少期のトレーニングだけでなく、スケジュールと視覚支援を行う上でも必要な技術なんですね。

ところが、、、、
残念なことに、
ABAを勧める事業者は、幼少期のABAトレーニングのサービスが中心で、「スケジュールと視覚支援」への移行をしません。

ABAのセラピストや事業者は、学童期以降の療育サービスを持っていません。

自閉症の子供の生活スキルの割合では、年齢が進むにつれABAで鍛えることができる部分は少なくなっていきます。

ABAにべったりくっついていると、
「スケジュールと視覚支援」を始めるきっかけを失って、子供の成長が進みません。

もう一度説明します。

ABA早期療育では、
3歳の自閉症の子供に、
週40時間の1対1の療育を2年間つづけても、
その半数が
小学校普通学級に入学できなかった。

この説明は、
言っていることは冒頭での説明と
同じです。

でも、随分と印象が違うでしょ。

ABA早期療育で、
小学校普通学級に入学できなかった
自閉症の子供はどうしたら良いのでしょうか?

「スケジュールと視覚支援」を手厚くして上げましょう。

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子どもの成長と家族のゆとりのために!
古林 紀哉

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