私は長く工学や工業の世界いたので、自閉症のお子さんの療育の考え方もその影響を受けています。
その一つが「標準化」です。
標準化とは、みんなで同じ物や、同じやり方を使うことです。
最適なものをみんなで使う! という意味ではありません。
それぞれの人は状況が違うので、それぞれの人に最適な物ややり方は異なります。
みんなが同じやり方をしていると、小さな改善でも積み重ねが可能で、改善が進みます。
私たちの身の回りもの、市販されているものはほとんどが標準化の恩恵を受けていますよ。
・電球のソケットの大きさ
・クレジットカードの大きさ
・SUICA, ICOCA, TOICAなど
・スマホの部品は標準化の宝庫です。
標準化できるものには、やり方と物の2つがあります。
療育でいうと
やり方は療育方法、
物は教材や支援グッズ
ということになります。
例えば、絵カードの大きさ。
みなさんのご家庭や学校ではどんな大きさの絵カードが使われていますか?
大きさが統一されていると、
1)作る時に悩む必要がない
2)使う時に混乱がない
3)他からもらった時に直ぐに使える
という利点があります。
自閉症療育の支援グッズは、標準化という考え方がほとんどありませんね。
各家庭で、大きさがバラバラ。
学校でもクラスが違えば、大きさが違う。
ここの販売という行為が入ると、標準化が進み始めます。
ピラミッド教育アプローチがそうですね。
PECSで使用する絵カードを販売しています。
大:45 x 45 mm
中:35 x 35 mm
小:25 x 25 mm
ザ・プロンプトサイトでは
絵カード作成用のエクセルテンプレートを公開していますが、
絵カードのサイズは、
大:45 x 45 mm
中:35 x 35 mm
小:25 x 25 mm
にしています。
私の会社で販売している、
コバリテ視覚支援スタートキットの
絵カードのサイズは、35 x 35 mm
です。
他の家庭で使われている絵カードの大きさと、
自分の家庭で使っている絵カードの大きさを合わせていくと、
思わぬ恩恵がやってきますよ^-^
そういえば、大河ドラマの「真田丸」で、升の大きさを統一するという話題もありましたね。
お子様の成長と
ご家族のゆとりのために!
古林 紀哉
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