自閉症のお子さんの家庭療育ミニ講座
ABAの基本となっている、三項随伴性について、一歩ずつ見ていきます。今回は最初の部分、行動のきっかけ(弁別刺激)です。
ABCフレーム(三項随伴性)
この図は、ABA(応用行動分析)では基本中の基本です。また、自閉症支援でもとても大切なフレームです。
行動の直前 | 行動そのもの | 行動の直後 | |
---|---|---|---|
専門用語(英語) | Antecedent | Behaior | Consequence |
専門用語(日本語) | 先行事象 先行子 | 行動 | 後続事象 強化子 |
優しい言葉だと | きっかけ | 行動 | ご褒美や罰 |
行動のきっかけ(弁別刺激)
一番最初の部分である「行動の直前」は、色々な呼び方をされます。 ABCフレームでは、Aの部分です。意味的にはほぼ同じでも、呼び方が違うということは、やっぱり特別な意味があるようです。
きっかけの部分は、ABAの専門用語で弁別刺激と呼ばれることもあります。
自閉症のABA入門書では、弁別刺激のことはあまり解説されることがありません。ABA専門書では、山のように当たり前のように弁別刺激が登場します。
でも心配しないでください。皆さんには優しい言葉で説明しますので。
弁別刺激とは、早い話、行動(B)のきっかけとなるような外部からの刺激(殆どは外部からの刺激ですが、中には内部からの刺激もあります)です。例えば、
例 | 弁別刺激 | 行動 |
---|---|---|
1 | 信号が青になった | 横断歩道を渡り始める |
2 | タイマーがピピピと鳴った | カップラーメンの蓋を開ける |
3 | 「座りなさい」と言われた | 座る |
4 | 座るようにと、 誰かに自分の肩を押された | 座る |
5 | 「戸棚を開けるとお菓子がある」 と思った | 戸棚を開ける |
これでおしまい(^-^);
きっかけ(弁別刺激)にはいくつかの種類があります。それらの差を正確に理解しているかどうかが、自閉症のお子さんの療育の上手い下手、お子さんが伸びる伸びないに、現れてきます。
それらは大きく分けると3種類あります。
- 単純な刺激
- プロンプト
- 自己教示
今回はそれらの説明はしません。今日は、行動にはきっかけがあるということ覚えておいてください。
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