ステップ1:一つのお支度を気持ち良くやらせる方法

ステップ1:一つのお支度を気持ち良くやらせる方法

ポイント:見せる・やらせる・外させる

「見せる・やらせる・外させる」は、これから子どもがスケジュールボードを使っていく上で、基本の動作になります。

焦らないで一つ一つマスターしてください。

おかさんが「見せる・やらせる・外させる」をマスターすると、お子さんに一つのお支度をやらせるのがとても楽になります。というのも、お子さんは一人でそのお支度ができるようになります。すると、お母さんは何度も何度もいう必要がありません。何よりも、お母さんが子どもを怒ることがなくなります。

ポイントを説明します

まず、お支度を始めるには切っ掛けが必要です。その切っ掛けがお支度(あるいは行動)の絵カードを見せることなのです。トイレに行くことを例にしましょう。初めの切っ掛けは便器のイラストが書かれた「トイレ」の絵カードを子どもに見せることです。

次に子どもをトイレに行かせましょう。お母さんが子どもをトイレに連れて行ってください。一人でトイレができない場合は、いつものようにトイレを手伝ってあげてください。初めてこのステップを行う時、子どもは「(便器のイラストの)トイレ」の絵カードを見ても、”トイレに行くこと”とは思っていません。でも大丈夫です。「トイレ」の絵カードを見たら、”トイレに行く”、これを繰り返してください。何度も繰り返していると、子どもの頭の中で「トイレ」の絵カードと、”トイレに行く”という行動が一致してきます。お母さんは、くれぐれも絵カードを見せれば子どもはその行動をする、とは思わないでください。

無事にトイレが終わったら、子どもの手で「トイレ」の絵カードを視界から消させます。「トイレ」の絵カードをスケジュールボードから外させて、スケジュールボードの一番下にある終了ボックスの中に入れさせます。この絵カードを外して終了ボックスに入れるという動作が、「トイレ」のお支度が終わったという一つの儀式です。一つのお支度が終わったメリハリがつき、子どもには一つのお支度ができたという達成感が生まれます。

お母さんは、「見せる・やらせる・外させる」の動作は簡単だと感じるでしょう。しかし最初は子ども一人ではできません。お母さんが手を添えて手伝ってください。子どもをスケジュールボードの前に連れて行く。子どもの手を取って「トイレ」の絵カードを指差す。一緒にトイレに行って用をたす。最後は、子どもの手をとって「トイレ」の絵カードを外させて、終了ボックスに入れさせてください。だんだんと、手添えしなくても子どもが自分でやるようになります。

お子さんは初めは、絵カードを指さすことも、トイレに行くことも、絵カードを外すこともしません。子どもが上手くできないことを叱らないでください。健常なお子さんなら、叱った次の回は自分でできることが多いです。しかし、自閉症や自閉傾向の子どもは、叱っても、次回はやっぱりできません。

その代わりに、お母さんは出来たことを褒めてあげてください。例えば、絵カードを指さすことを、お母さんが手添えして子どもにやらせたとしましょう。お母さんが手伝った時でも、子どもは絵カードを指差したんだから、子どもが指差したことを褒めてあげてください。

では、”一つのお支度を気持ち良くやらせる方法”を順に説明します。

1)子どもをスケジュールボードの前に連れて行く。
2)お母さんは『トイレだよ』と言って、子どもに「トイレ」の絵カードを指ささせる。(初めは、手添えで指ささせてください。コバリテ利用時は、子どもに「トイレ」の絵カードの上を押させて、絵カードを起き上がらせてください。)
3)お母さんは『トイレ行こうね』と言って、子どもをトイレに連れて行く。トイレで用を足させる。(一人でできないお子さんの場合は、お母さんが手伝ってください。)
4)子どもをスケジュールボードの前に連れて行く。
5)お母さんは『終わったね』と言って、子どもに「トイレ」の絵カードを外させ、絵カードを終了ボックスに入れさせる。(初めは、手添えで絵カード外しと終了ボックス入れをやらせてください。)
6)最後に、お母さんは『よくできたね』と言って、子どもを褒める。

さあ、やって見ましょう。

まず、スケジュールボードには一番下に終了ボックスを配置します。スケジュールボードの真ん中に「トイレ」の絵カードだけを貼ってください。それ以外の絵カードは貼らないでください。

そして、子どもをスケジュールボードの前に連れて行きましょう。ここから先は、先ほど説明した順番どおりにやってください。

最後だけでなく、それぞれの手順ができたらお母さんは子どもを褒めてください。手伝った時にも褒めることを忘れないでくださいね。そして最後の手順では、子どもをもっと褒めてください。

まとめ

お母さんが「見せる・やらせる・外させる」をマスターすると、子どもに一つのお支度を気持ち良くやらせることができるようになります。

前後のステップ

やりがちな3つの過ち
ステップ1(今ココ):一つのお支度を気持ち良くやらせる方法
ステップ2a:お母さんが言わなくても、次にするお支度をわからせる方法(成功編)

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