【パニック解消】ステップ1)パニック解消の道筋を知る

専門家が指導する内容

あたなもお子さんのパニックのことで、自閉症の専門家や児童精神科医に相談したことがあると思います。必ずではありませんが、お医者さんは向精神薬を処方してくれることもあります。そしてお医者さんは最後に必ずこうお母さんを指導します。

「お子さんが見通しが持てるように、家庭で絵カードを使ってみてください。それで様子を見てみましょう。」

その後、あなたがやったことを振り返ってみてください。

Q1: あなたはお医者さんの指導通りに、絵カードを使ってみたでしょうか?

Q2: 絵カードを使うことで、お子さんの様子はどうなったでしょうか?

Q3: お子さんのパニックは少なくなったでしょうか?

おそらく、Q1かQ2で断念してしまって、結果的にパニックはまだ続いてるのだと思います。(だから、私はこのセミナーを書いているのです。)

どの専門家も同じように「お子さんが見通しが持てるように、家庭で絵カードを使ってみてください。」と指導します。2行ぐらいの簡単な内容に聞こえますが、そこにはとても深い意味があるのです。

その深い意味を1回のメールセミナーで説明することは到底無理です。少なくとも7回は必要です。ですので、あなたの持っている先入観を捨てて、7回目の最後まで読んでください。

パニックの原因

パニックの原因として言われていること、もしくは自閉症の入門書で書かれていることは、大体がこんな感じです。

  • 予期していないことが起きた
  • 自分の意思や要求が伝えられていない
  • 言われていることが理解できない
  • 戸惑う環境に置かれている
  • 不快なことがある
  • パニックになって誰かに構ってもらいたい

そしてその解決策は、一つがパニックの原因を取り除くこと、もう一つがパニックにならないで済む力をつけてあげることです。

しかしパニックになる原因はなかなか特定できません。また、パニックにならないで済む力はどうやって養うかは簡単ではありません。

本当の専門家はパニックが起きる状況を知っています。子どもへの社会的要求が子どもの能力の限界を超えると症状が発生します。その症状がパニックです。なんだかよくわかりませんね >_<。それをお母さんにわかりやすく指導すると「お子さんが見通しが持てるように、家庭で絵カードを使ってみてください。」となるんです。パニックの原因と指導内容にギャップがありすぎて、やっぱりよくわかりませんね >_<。

パニックになる状況

あなたのお子さんは、どんな状況でパニックになりますか? ちょっと思い出してみてください。どんな状況かを思い出せない方も多いと思います。おそらくこんな感じではないでしょうか?

  1. じゃがりこが出てこない。(お母さんからもらえない)
  2. コンビニに行けない。(お母さんに連れて行ってもらえない)
  3. 水遊びを止められた。(お母さんがやめさせた)
  4. 着替えないといけない。(お母さんに着替えを強要された)
  5. お医者さんに行かないといけない。(お母さんに嫌なことを強要された)

お子さんも家族の一員として生活している以上、そんな状況は日常的に発生します。そんな状況であなたは、お子さんにどう接していますか? 無理やり子どもを待たせている。何度も言い聞かせて止めさせている(やらせている)。無理やり子どもを連れて行こうとしている。そんな感じではないでしょうか?

お母さんは、子どもはそうすることは当たり前だと思っています。そんな時に子どもがパニックになるので、いつ何時パニックになるかわからないとお母さんは感じます。

パニックになる状況をシンプルにしてみましょう。

状況A (1, 2, 3)
・子どもは欲しい物が今すぐ欲しい。
・子どもは待つ力を持っていない。
・それが得られない。
→ パニック

状況B (4, 5)
・子どもは嫌な事から今すぐ逃れたい。
・子どもは我慢してする力を持っていない。
・逃れさせてもらえない。
→ パニック

ここで質問です。

Q4: あなたのお子さんは、「待つ力」と「我慢してする力」を持っていますか?

もしもその二つの力が乏しいとしたら、お子さんはパニックにならざるを得ないでしょう。

見通し力を養うとパニックは自然になくなる

見通し力とは、物事がこうなって、こうなって、こうなるんだ、という流れを前もって知る力のことです。が、それだけでは話になりません。こうなるから待てる。こうなるから我慢してできる。そうなって初めて見通し力が意味を持ってきます。

見通し力を突き詰めると「待てる力」と「我慢してする力」なんです。

「待てる力」を持っているとパニックは少なくなります。「我慢してする力」を持っているとパニックは少なくなります。

健常な子どもは、「待てる力」と「我慢してする力」を自然に身につけていきます。ところが、自閉症の子どもはそうはいきません。自閉症の子どもに「待てる力」と「我慢してする力」を養う方法をあなたは知っていますか? 単純な練習では、自閉症の子どもにその力はなかなか付きません。

パニックが無くなった子どもは、必ずと言っていいほど、絵カードを使っています。逆に、パニックがひどい子どもは、絵カードを使っていません。

絵カードは、自閉症の子どもの見通し力を養う重要なツールです。しかし、絵カードを使うだけでは、見通し力は養えません。順序追って練習していくと、見通し力は確実に身につきます。

お医者さんの指導を思い出してください。「お子さんが見通しが持てるように、家庭で絵カードを使ってみてください。」

パニック解消の道筋

ステップ1では、お医者さんの指導の深い意味の入り口に立つことが出来ました。次回以降では、自閉症の子どもに見通し力を実際に養う方法を解説していきます。一朝一夕に見通し力を養うことはできません。なので、6つのステップに分解しました。

あなたのお子さんと一緒に、6つのステップを登ってください。ステップとステップの間の段差は小さいので、必ず登れます。必ず登れるように丁寧に解説していきます。最後まで登るとパニックは現れなくなります。でも、お子さんと一緒にステップを登る前に、お母さん自身がステップの下見をしてくださいね。ステップの下見が次回以降の内容になります。

  1. パニック解消の道筋を知る(今回)
  2. 要求する力を養う
  3. 順番の概念を養う
  4. 信用する力を養う
  5. 欲求に負けない力を養う
  6. 我慢してする力を養う
  7. 交渉する力を養う

あなたのお子さんと一緒に、ステップを最後まで登るとパニックは激減します。お子さんには待てる力と我慢してする力が付くので、あなたがイライラしたり怖い顔で怒ったりする必要はなくなります。あなたがやって欲しいことは、子どもはニコニコしてやってくれます。あなた自身にも笑顔が増えます。

ステップ1のまとめ

  • 見通し力(待てる力と我慢してする力)を養うとパニックは激減する
  • 見通し力をつけるには絵カードが必要
  • 見通し力をつけるには順序立った練習が必要

<<< 戻る [自閉症のパニックを解消する7つのステップ]

タイトルとURLをコピーしました