
発達障害の児童を受け持つ先生へ
もしも今のひどい長時間勤務の状況で、発達障害の児童一人一人に保護者の望む合理的配慮を求められたら? 先生あなたはどうなってしまうでしょうか?
このページでは、支援学級の先生や特別支援学校の先生が、ご自身で考えたり講習会で習ったことをやるよりも少ない準備で、児童一人一人の問題が少なくなる方法をお伝えします。それは行動支援ボードを使うことなのです。問題が少なくなると、あなたは授業に集中することができます。あなたの授業がわかりやすくなると、児童一人一人がよりよく学べます。児童一人一人が成長するので、あなたの学級運営は格段に楽になります。発達障害の児童の保護者もそうなることを望んでいます。
ぜひこのページを読み進めてください。
先生の長時間勤務の実態
小中学校の先生の勤務状況はひどい状態です。教職は公的ブラック企業と呼ばれるほど、長時間勤務が社会問題化しています。
連合総研の2016年12月の調査報告によると、小学校教諭の在校時間は平均11時間33分、中学校教諭の在校時間は12時間12分となっています。民間の労働者の在社時間は平均9時間15分です。民間労働者よりも小中学校教諭の方が、25%以上長く職場にいることになります。
また、家族全員と一緒に夕食をとる頻度で「週に3回以上とる」と答えた割合は、小学校教諭が55.0%、中学校教諭が48.3%、民間企業労働者が71.0%でした。民間労働者よりも小中学校教諭の方が、家族全員と一緒に夕食をとる頻度が少なくなっています。
小中学校の先生の多くが長時間勤務を強いられ、家族と一緒に夕食をとる頻度が少なくなっています。
出典)『日本における教職員の働き方・労働時間の実態に関する研究委員会報告』、連合総合生活開発研究所、2016年12月。
先生を忙殺する、合理的配慮
文部科学省は、障害のある児童生徒等に対する教育を小・中学校で行う場合には、「合理的配慮」として以下のことが考えられると言っています。
(ア)教員、支援員等の確保
(イ)施設・設備の整備
(ウ)個別の教育支援計画や個別の指導計画に対応した柔軟な教育課程の編成や教材等の配慮
学習指導要領でも、現場の先生に児童生徒への個別対応を求めています。学習指導要領は児童の指導改善がてんこ盛りなのに、先生たちの勤務時間は全く無視されています。合理的配慮も学習指導要領も、現場の先生たちに過剰な労働を押し付けているかのようです。
ユニバーサルデザインという偽善の言葉も溢れています。授業のユニバーサルデザイン化は、どんな児童にもわかりやすい授業と言われています。ところがその方法となると、教室環境の工夫、板書の仕方の工夫、教材・教具の工夫というように極めて抽象的な表現でごまかされています。事例集という写真付き具体例もありはします。30ページ、50ページ、中には100ページを超える事例集もあります。しかし馬鹿正直に事例の真似をすると、先生たちの時間は教材準備にどんどん吸い取られていきます。
私は小学校の先生の家庭で育ちました
はじめまして。
私の名前は古林紀哉です。
古林療育技術研究所の代表として、自閉症の子どものために、療育グッズを開発して販売しています。
私の両親は小学校の先生でした。父は校長になり定年まで勤めました。母は息子たちが社会人になったので、50歳で退職しました。子どもの頃の私は、食卓でよく両親が学校のことを話すのを聞いていました。
私には3人の息子がいます。16歳の三男は重度の自閉症です。三男はしゃべれません。三男が小さい頃は、毎日のように癇癪を起こしていました。当時の私は大手シンクタンクで働いていました。大学で教鞭を執ることもありました。私も家族も暮らしていくだけで精一杯でした。そんな折、自閉症の子どもに絵カードやスケジュール表が役に立つと知りました。そして十数年間、妻と一緒に絵カードなどのグッズを寝る時間を割いて手作りしてきました。時々母が来て、三男の療育を手伝ってくれました。三男は、絵カードとスケジュール表を使うことで、生活スキルをどんどん身につけています。毎日のように起こっていた癇癪も、すっかりなくなりました。
自閉症については、世界中の専門家が50年以上も研究しています。自閉症の子どもをより良く育てる方法も見つかっています。その方法を家族でも学校でも簡単にできるようにするのが私の使命だと思っています。自閉症や発達障害の子どもが笑顔で成長し、お母さんお父さんそして学校の先生に、ゆとりが出ることを願っています。
私は、2015年に大手シンクタンクを退職しました。そして絵カードとスケジュール表のセットを開発したのです。この製品は2016年度グッドデザイン賞を受賞しました。この製品で子どものパニックが無くなったと、多くのご家庭に喜ばれています。
古林紀哉の略歴
1982年 岡山県立倉敷南高等学校 卒業
1987年 大阪大学基礎工学部情報工学科 卒業
1992年 同大学院 修了。博士(工学)
1992年 NEC 入社
2001年 三男が誕生
2002年 野村総合研究所 入社
2004年 三歳児健診で三男の自閉症がわかる
2010〜2013年 名古屋大学大学院 客員教授
2015年5月 野村総合研究所を退職
2015年11月 (株)古林療育技術研究所を設立
発達障害の児童を受け持つ先生の苦悩
あなたの受け持ちの児童にこんなことがありませんか?
- 登校してきて、自分のやることがわからない。
- 授業が始まるのに、なかなか席に着かない。
- 自分の順番が待てない。
- 授業中、すぐに騒ぎ出してしまう。
- 今日は誰が迎えに来るのか、何度も何度も聞いてくる。
- 一人の児童の面倒を見ていると、他の児童が勝手なことを始める。
あなたはこんな状況に耐えながら、歯を食いしばって児童の指導をしているのではないでしょうか。これはあなたのクラスだけで起こっている事ではありません。発達障害の児童のいるクラスでは全国のどこでも起こっています。
そのような児童の特徴を一言で言うと、
「先生が指示しなければ、先生が望む時間に、先生が望む行動をしない児童」
なのです。
だから先生は、朝の会の時間になって、席に着かない児童に対して、「席につきなさい」と指示を出しているのです。言う事を聞いてくれない児童がいると、児童のところまで行って席に連れて行っていますよね。これが朝の会だけじゃありません。そして、毎日毎日、この有様です。
保護者からは、正論だけど出来もしない要望がいくつも上がってきます。上からは、会議、研修、報告書、、、じっくり児童のことを考える時間なんて全くありません。
働き方改革も学習指導要領も枠組みだけ
文部科学省は、教職員の働き方改革として、勤務時間の把握と勤務時間の削減を進めようとしています。その一方で、学習指導要領を充実させ合理的配慮とユニバーサルデザイン化も進めようとしています。誰がみても、教職員の勤務時間の適正化と児童への学習指導の充実化は、相反する行為です。
この難題を解決するには2つの戦略があります。
- 教職員や支援員を増やす
- 具体的で効果のある手法を導入する
実際に中教審では解決策として「増員」を上げています。しかし現実的には予算の壁があり、教職員の増員ができません。「増員」という言葉は、重要な方針であっても絵に描いた餅です。
事例集では準備手間がわからない
合理的配慮とユニバーサルデザイン化についてはどうでしょうか? 目的や実施内容はとても抽象的な表現です。具体的な実施内容は現場の教職員に任されています。県や市町村の教育委員会によっては、授業のユニバーサルデザイン化の手引きや事例集を発行しています。
事例集の写真で紹介されているような手作りの教材・教具を用いると、分かりやすい授業になるかもしれません。しかし、現場の苦労を知らない事務的な編集者は、教材の作り方と作成に必要な時間数を事例に載せません。1時間の授業で使うその教材・教具を準備するのに、一体何時間かかるのでしょうか? 次の授業では、また新しい教材・教具の準備を強いられるのでしょうか? おそらく、その教材・教具の出番は年に数回しかないでしょう。準備に必要な時間的コストを無視し、教育効果だけを強調する事例集は、先生たちの貴重な時間を浪費させてしまいます。
事務的な編集者は、具体的で、手間が少なく、かつ効果のある事例を載せていません。その代わりに、ありとあらゆる情報をかき集めた分厚い事例集を現場の先生に提供します。しかし、その事例集の中を探しても、保護者の要望にすぐに応えることができるような方法は見つからないでしょう。
行動支援ボードで、先生ラクラク、児童ニコニコ
当社は、発達障害の児童や自閉症スペクトラム障害の児童一人一人に対して、学校生活がスムースになる方法として、行動支援ボードを提案します。担任の先生も楽に導入できる行動支援ボードが、当社の
「コバリテ視覚支援スクールキット」
です。
- オールインワン製品なので、忙しい先生でも直ぐに教室環境を整えられます。
- 絵カードを増やすことが簡単なので、児童の個別支援が容易です。(特許出願中)
- おしゃれなデザインなので、児童は使うことの優越感を持ちます。
行動支援ボードは、自閉症療育の成果に基づいています
行動支援ボードは、自閉症療育で成果を上げている「スケジュールと視覚支援」を行うための製品です。
自閉症の子どもはいつも見通しの立たない不安定な生活をしています。パニックや癇癪をよく起こします。自閉症の研究は世界中で50年以上の歴史があります。自閉症を治す方法はまだ発見されていません。しかし、子どもを上手く育てる方法は既に確立しています。最も効果のある方法に「スケジュールと視覚支援」があります。その方法は、自閉症の子どもに対して、絵や文字を使って、今何をすべきかをスケジュール表形式で見通しを立ててあげるというものです。その方法を使うと、穏やかな生活を送ることができ、パニックや癇癪は激減します。自閉症の重度・軽度に関わらず効果のある方法です。
「スケジュールと視覚支援」によって軽度の発達障害の児童を支援すると、すごくいい子で学校生活が送れるようになります。
こんな風に教室に行動支援ボードを設置します
児童の行動が揃います
もしも、授業が始まり児童全員が自分で席についていたら。
もしも、授業の間は児童全員があなたの話をずっと聞いていてくれたら。
もしも、児童一人一人が自分の順番までおとなしく待ってくれたら。
そんな学級の先生は、丁寧に児童を指導することができるでしょう。その先生は児童一人一人に愛情を持つことができるでしょう。その先生は授業の時もそうでない時も、いつも児童に笑顔を見せているでしょう。例え、ある児童は国語や算数のできが悪くても、その先生は丁寧に教え続けるでしょう。
「先生が指示しなくても、先生が望む時間に、先生が望む行動を、児童全員がしてくれる」
そんな先生の学級では、
- 時間通りに授業を開始できます
先生は予定通りの内容を教えています。だから、児童が伸びます。 - 荷物や教材の片付けが一人でできます
先生は、もたもたしている児童の個別対応の必要がありません。だから、時間に余裕があります。 - プール、遠足、校外学習など好きなイベントの日を楽しみに待っています
児童が前の日に「いつ。いつ。」とは聞いてきません。だから、鬱陶しい思いもありません。 - 身体検査、歯科検診、などの嫌がることへの抵抗が減っています
児童の引率が楽です。 - 雨などで予定変更があっても、不機嫌になりません
先生は代わりの活動を楽に指導できます。
すなわち、児童全員の行動が揃うような学級は、先生も児童もハッピーなんです。
コバリテは、2つの課題を同時に解決します
学級内の児童の生活リズムが揃うと、授業は時間どうりに始めることができ、終わりの時間いっぱいまで教えることができます。だから、これまでよりも丁寧に深く教えることができるでしょう。そして児童は授業内容をよく理解するようになります。先生の、授業準備は少なくて済みます。児童の個別対応も減るので、先生は放課後の時間に余裕ができます。
発達障害の児童の保護者が最も望んでいることは、「愛する我が子が学校の集団生活についていける」ことです。コバリテの行動支援ボードを使うと、児童一人一人の行動を学校の生活リズムに合わせることができます。これこそが、発達障害の児童に共通する、基本的な合理的配慮です。
コバリテの行動支援ボードの導入は、先生の働き方改革と児童への合理的配慮を同時に実現する具体的な方法です。
スケジュール表は中途半端に使うと効果が台無し
自閉症の子どもに使うスケジュール表では、終わった行動の絵カードはスケジュール表から外すというのが基本です。終わった絵カードを外すと、一番上にある絵カードは自動的に次にやるべき行動なんですね。そして、子どもには「一番上を見なさい」、教えます。そうすると、子どもはスケジュール表が示す通りの行動ができるようになります。
ところが、指導者の中には、印刷されたスケジュール表を使ったり(終わった内容を消すことができない)、子どもでは外しにくい絵カードを使わせたり(指導者が絵カードの手間を省いた)、絵カードを外すことを教えなったりする人(単に知らない)、も多くいます。知らず知らずのうちに準備の手間を抜いてしまうようです。
終わった内容を外せないスケジュール表では、どの絵カードが今すべき内容かがわかりません。当然、子どもはどの行動をすべきかがわかりません。そんな指導者は、「スケジュール表は大して効かない」と信じ込んでしまいます。もっと酷いことに、内容が変化しないスケジュール表を見せられ続けると、脳はその内容を無視するようになります。順番を示すはずのスケジュール表が逆に、スケジュール表を無視するように脳に働きかけてしまうのです。
時間割表が児童を不登校にする!?
あなたの受け持っている児童には発達障害があります。あなたが時間割表を指差しながら、「次の授業の教科書を準備しなさい。」と言ったとしましょう。児童は教科書が準備できません。あなたは「早くしなさい」と言います。でも児童は教科書が準備できません。なぜでしょうか?
次の授業が何だかわからないのです。時間割表には、今が書かれていませんからね。
時間割表から、次の授業が何であるかを特定するには、「今日が何曜日であるか」と「今、何時であるか」を知っている必要があります。曜日と時間の情報と時間割表から、次の授業を推論するのです。私たちや健常児にっとて、この推論は、何でもない簡単なことです。しかし発達障害の児童は、曜日や時間の感覚が乏しく、頭の中で推論する力に問題を抱えています。自分の一番好きな授業はわかるのです。でも、好きな授業ではない時、発達障害の児童は次の授業が何だかわからないのです。すなわち、発達障害の児童にはクラス全体の時間割表が役に立たちません。
そして、時間割表という変化のない順番表が教室に貼ってあります。児童には自分にとって役に立たないものがずっと目に入るのです。すると、人間の脳は順番を無視するようになっていきます。多くの児童が順番を理解できなくなっていきます。授業が始まる前に、自分から席に着こうとする児童はだんだん少なくなっていきます。担任の先生が一番モタモタしている児童の近くに行って手を取って席に着かせている間に、他の児童が席を立とうとしてしまいます。はじめのうちは先生が大きな声を出せば、何とかクラスをコントロールできるかもしれません。そのうち、怖い顔をしてもっと大きな声を出さないと児童全員が同じ行動をしなくなります。児童は怖い先生のいる学校には登校したくなくなります。
時間割表だけではありません。一年間内容の変わらない、「年間行事表」、「当番表」、「クラブ所属表」が教室に貼ってあると、それも発達障害の児童に悪影響を与えます。荒れている学級とそうでない学級は教室を見ただけでわかります。掲示物の多い学級は、児童が荒れています。
なぜ先生は個別スケジュール表を使ってこなかったのか?
あなたも事例の写真で、個別スケジュール表をみたことがあると思います。個別スケジュールが、発達障害の児童への合理的配慮になり、かつ先生の勤務環境の改善に繋がるなら、どうして今まであまり使われてこなかったのでしょうか?
その答えは簡単です。
個別スケジュール表を準備する手間が膨大だったからです。
発達障害の児童や自閉症スペクトラム傾向の児童にわかりやすいスケジュール表は、それを見た時に一目瞭然であることが必要です。一目瞭然とは、スケジュール表以外の情報を使わないでも、知るべきことがわかるということなのです。
例えば一日のスケジュール表または、一日の時間割が一目瞭然とは、それを見ただけで、次の予定または次の授業がなんであるかがわかる状態を言います。そのためには、既に終わった内容の絵カードが、スケジュール表から取り除けるようになっている必要があります。絵カードを剥がしたり貼ったりすることが簡単にできる必要があるのです。
例えば一週間のカレンダーが一目瞭然とは、それを見ただけで、今日の予定がなんであるかがわかる状態を言います。そのためには、今日の予定の場所に、今日を示す印や枠が必要になります。しかも次の日には、明日の位置にその印や枠が移動できる必要があります。
もっとも大切なことは、児童にやらせたい行動の絵カードが、その時にちゃんとあることです。児童がするべき行動の絵カードを、簡単に準備できることが必要です。その絵カードがないと、児童は見るべきものがありませんからね。
児童の個別対応や会議で忙しい先生にとって、部材をホームセンターで買ってきて、パソコンで画像を準備して、切ったり貼ったりして、動かしやすい絵カードを作る時間もノウハウも無かったのです。
あなたの学級でも、行動支援ボードで児童の行動が揃います
小中学校の支援学級は通常は複式学級になっています。学年の違う児童が同じ学級にいますよね。午前中の朝の会や国語・算数の時間割は同じでも、普通学級に通級したり、下校時間が児童によって違ってきますよね。あなたの支援学級の児童に、その児童専用の一日の行動支援ボード(個別スケジュール表)があったとしましょう。今日の時間割が上から順に行動支援ボードの上に貼ってあります。一つの授業が終わったら、自分でその絵カードを行動支援ボードから外すことを教えて上げてください。次の授業は何でしょうか?そうです、行動支援ボード上で一番上に見える絵カードが次の授業です。これなら、絶対に迷うことはありません。学級全体の時間割に、児童が自分で揃えてくれます。あなたは楽に次の授業を始めることができます。
特別支援学校(養護学校)の児童に、その児童専用の行動支援ボードがあったとしましょう。朝の会までの支度内容が上から順にスケジュール表に貼ってあります。これなら、あなたが手伝わなくても、見守っているだけで、その児童は朝の支度がはかどるでしょう。そして児童は支度を早く終わらせて、楽しみなプレールームに遊びに行くでしょう。
放課後の活動も児童一人一人で違いますよね。今日の下校は、スクールバス、お母さんが迎えにくる、放課後デーの車が迎えにくる、、、などなど。児童一人一人の行動支援ボード(1週間カレンダー)で、放課後のことを示しておけば良いのです。児童も安心するし、先生あなた自身も安心できます。
家庭向け「コバリテ視覚支援スタートキット」の実績
スクールキットは、2016年1月発売開始の家庭向け「コバリテ視覚支援スタートキット」を基にして、学校用にカスタマイズした姉妹製品です。
基となったスタートキットは、2016年9月にグッドデザイン賞を受賞しています。
2018年2月には川崎市のかわさき基準(KIS)認証福祉製品の認証も取得しています。
そして発売以来、1,000セットを超える販売実績があります。
このスタートキットと同じ形と同じサイズ、そして使い勝手の良さを引き継ぎ、支援学校や特別支援学校向けにアレンジした行動支援ボード製品がスクールキットです。
スクールキットでは、
- スチール製のロッカーやホワイトボードに張り付く、裏面マグネット付きのユニットボード - ユニットボードM型
- 学校生活に特化したイラストのセット - 絵カードセット(スクールパック)
の点を改善しました。
学校向けスクールキットの特徴とメリット
コバリテは、誰でもスケジュール表の効果が出せるように設計された製品です。
コバリテは、先生にも児童にも、「大切なことに集中」してほしいのです。
1) 設置が簡単なユニットボードM型
裏面マグネット付きで、スチール製のロッカーやホワイトボードに簡単に設置できます。縦横共通ボードの採用で、スケジュールにもカレンダーにも使えます。
(大きさ: 424 x 212 mm)
2) 学校生活に必要な絵カード
コバリテの絵カードは、自閉症の子どもが理解しやすいように全てオリジナルでイラストを作成しました。絵カードは、240枚を準備しました。学校で毎日使う絵カードも一年に数回しか使わない絵カードも揃っています。
(大きさ: 35 x 35 mm)
絵カードセット・スクールパック(240枚)の内容はこのPDFでご確認いただけます。
3) 作り替えが簡単な絵カード【特許出願中】
コバリテのカードフォルダーは絵カードを差し替えて使います。
(大きさ: 47 x 39 mm)
絵カードを作り替える時は、写真L版用紙でカードの内容を作ってください。スマホで簡単に作れます(パソコンなし、プリンターなしでも作れます)。35 x 35 ミリ の大きさに切れば、差し替えるだけで、絵カードとして使えます。
もう、ラミネートの苦労は必要ありません。
4) 重要なアイテムを忘れません
「終了ボックス」や今日を示す「注目枠」そして「時計マグネット」もキットの中に入っています(上の写真)。これらのアイテムあるので、スケジュールの順番がとてもわかりやすくなります。
【無料サービス】絵カードセンターのご案内
先生方には、コバリテ製品を購入した後に、絵カード作りで困らないように、絵カードデータの作成サービスを提供しています。
スマホやパソコンを使って簡単に絵カードデータを作ることができます。このデータを写真L版サイズにプリントしてください。コバリテのサイズ(35x35)になっているので、プリントした後にハサミで切ると、すぐに使えます。
絵カードセット・スクールパックのイラストも利用できます。絵カードが足らなくなったら、絵カードセンターで作ってください。家庭用コバリテのイラストも利用できます。新作イラストも随時追加されます。
もちろん、スマホやデジカメで撮った写真も、簡単に絵カードデータにすることができます。
ご利用は無料です。アプリは必要ありません。
「絵カードセンター」で検索!
ぜひ、あなたの学級、あなたの学校、あなたの受け持ちの児童のために、絵カードを増やしてください。
費用対効果 (支援員 vs. コバリテ)
特別支援教育支援員をご存知ですか。発達障害のある児童への典型的な配置例に、次の様な様子があります。
- 頻繁に教室を離れがちで、時には、学校外へ出ることもある。
- 教室内でも立ち歩き等が多く見られ、授業を中断することがある。
- 他の児童とコミュニケーションがうまく結べず、けんかやいさかいになることがある。
- 作業等の場面でも集中力がなく、すぐ飽きてしまう。
この特別支援教育支援員を1人確保するための人件費がいくらかを知っています?
なんと1人年間150万円がかかるのです。
ざっくり計算すると、時給1,000円で一日5時間、月に20日の勤務なら、一月の報酬が10万円になります。それに加え、交通費、保険費、講習費などが必要です。低く見積もっても報酬の1.5倍が人件費に掛かります。すなわち特別支援教育支援員の人件費は、月15万円。春休み・夏休み・冬休みには勤務がないので、年間10ヶ月の勤務。結局1人年間150万円の人件費がかかります。市区町村によっては、特別支援教育支援員がボランティア扱いにして、謝金1時間500円の場合もあります。その場合でも、1人年間75万円の人件費がかかります。
この年間75〜150万円を行政が負担しなければ、発達障害のある児童1人のために一つの学級が崩壊してしまうか、その児童が不登校になってしまうのです。
これを特別支援教育支援員の立場で見ると、月収10万円です。この低い月収のために市区町村が特別支援教育支援員の募集をしてもなかなか集まりません。学校の立場で見ると、特別支援教育支援員の配置を待っていても、配置されません。
では、発達障害の児童の集団生活への適用を支援する「コバリテ視覚支援スクールキット」の価格はいくらでしょうか? 一日のスケジュール表と一週間のカレンダーとして使えるボード2枚、学校生活に必要な絵カード240枚、及び付属アイテムが付いて、40,700円(税込)です。
児童の自立を支援するのに、こんなに安い施策は他にはないのではないでしょうか?
コバリテ視覚支援スクールキット
コバリテは、複数のアイテムを組み合わせるキット商品です。
スクールキットでは、ユニットボードM型を2枚含み、必要なアイテムをパッケージにしました。
一人の児童を対象に、時間割(または一日スケジュール)と一週間カレンダーとして使えます。絵カードは、学校生活に必要なものが240枚入っています。
ボードは縦横兼用です。ボードを一枚づつ児童2人に使うこともできます。
コバリテは、アイテム単品でもご購入いただけます。
受け持ちの児童に順番を見せてあげましょう
支援学級での行動支援ボードは、「一日の時間割」から始めるのがいいと思います。教室の後ろか側面で、その児童のロッカーか鞄入れの近くに行動支援ボードを設置してください。
朝登校して教室に入ったら、今日の時間割を自分で行動支援ボードに貼るように指導してください。初めは先生が一緒に時間割を確認しながら、行動支援ボードに予定を貼ってあげてください。それができたら「朝の会が始まるまで、遊んでもいいよ。」と笑顔で言ってあげてください。
そして朝の会が終わったら、「朝の会」の絵カードを外して終了ボックスに入れることを教えてあげてください。「次の授業はなあに?」と聞いてあげましょう。行動支援ボードの一番上にある予定が次の授業です。そして授業が終わったら、その絵カードを外すことを教えてあげてください。
支援学級の児童なら、一週間もすると、自分でその日の時間割を行動支援ボードに貼るようになると思います。もう何曜日でも、他の児童と同じように迷わないで教室を行ったり来たりできるようになります。
一日のスケジュールに慣れたら、一週間カレンダーを準備してあげてください。その日の大きなイベント、日毎の下校時間や放課後の活動を行動支援ボード(一週間カレンダー)に貼ってあげてください。児童は一週間を楽しく過ごせるようになります。
あなたはいつものように授業の準備をしています。ちらっと児童を見ると、児童がニコニコしながら今日の予定を自分で行動支援ボードに貼っているところを想像してみてください。
そのように、あなたの学級をたった1日で整えるのが、コバリテ視覚支援スクールキットです。一週間もすると児童自身の学校生活もスムースになってくるでしょう。あなたの指導スタイルを「子どもの行動がよくわかっている先生」に変えるのがコバリテです。順番が見える環境と子どもの笑顔の1日1日が積み重なると、子どもの将来が大きく変わります。何よりも、あなたの勤務時間が少なくなります。
校長先生へ
タイムカードで教職員の勤務時間を把握しても、教職員の長時間勤務は解消されません。無理やり勤務時間を縮めようとすると、授業の質や児童への個別対応の質が下がります。すると、保護者の不満が大きくなり、これまで以上に、学校に対する個別要望が増えてきます。
長時間勤務が慢性化してくると、体調不良になる先生が出て来ます。先生が一人学校を休むと、他の先生に負担がかかります。ますます勤務環境が悪くなり、授業の質も低下し、学校生活に馴染めない児童が増えていきます。
運よく特別支援教育支援員が配置されたとしても、その支援員の方には発達障害の児童の世話をお願いするのではなく、担任の先生本来の業務の代行をお願いせざるを得ないのではないでしょうか? 支援員の方の実態が契約内容と異なると、支援員の方は短期間でやめていてしまうでしょう。
発達障害の児童や自閉症スペクトラム傾向の児童の支援には、個別スケジュール表が有効であることは至る所で実証されています。学校環境で個別スケジュール表があまり普及していなかったのは、準備の手間が膨大であるという課題があったからです。
準備の手間の課題は、コバリテが解決しました。コバリテの登場で、担任の先生が苦労しなくても発達障害の児童の支援ができるようになりました。コバリテという行動支援ボードが、児童の成長を支援し、先生の勤務時間を削減します。
教職員の方の良好な勤務環境を維持し、児童の成長にふさわしい学校環境を整えるのは、校長先生の大切な仕事です。
先生へのお願い
ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。
私はこのページで、発達障害の子どもに必要な学校での支援について説明しました。行動支援ボードが発達障害の児童の学校生活をスムースにすることもわかっていただけたと思います。
学級で発達障害の児童に「個別スケジュール表」を準備してあげてください。
私はコバリテの販売者としてではなく、発達障害の子どもの保護者を代表して先生方に本気でお話ししています。学校生活を穏やかに送って欲しいというのが、保護者全員の願いです。
先生方に、個別スケジュール表を自作する時間は到底ありません。校長先生にコバリテの購入をお願いしてください。校内の購入申請に必要なら、こちらのリーフレットを印刷して使ってください。
最初は校長先生から「しばらく我慢してください。」と言われるかもしれません。でも、諦めないでください。物事にはタイミングがあります。新学期になったら、またお願いしてください。環境を整える季節なので、あなたは熱心な先生と評価されます。夏休みが終わったら、またお願いしてください。研修の成果を実行するにはグッズが必要なので、大義名分があります。冬休みが終わったら、またお願いしてください。予算が余っているとすんなりOKが出るかもしれません。
私の父も母も小学校の先生でした。私は両親が小学校の先生の家庭で育ちました。だから、先生方の忙しさを知っています。私は鍵っ子で、「母にはもっと早く帰ってきて欲しい」とずっと思っていました。
行動支援ボードは、あなたの長時間勤務の緩和にもつながります。受け持ちの子どものことばかりでなく、あなたのご家族やあなたのお子さんのことも考えてみてください。ご家族と一緒に夕食をとってください。
追伸
コバリテ視覚支援スクールキットは、支援学級や特別支援学校でスケジュールと視覚支援を始めるための、
- オールインワン
- 絵カードが簡単に増やせる
- 今風のデザイン
を備えた、唯一の製品です。
従来製品「コバリテ視覚支援スタートキット」は、ご家庭で大変喜ばれています。
その特徴を引き継いで、学校の先生のためにアレンジしたのが、スクールキットです。
先生の行動が、児童の将来を大きく変えていきます。
今すぐに行動することをお勧めします。
お問い合わせには、
私が直接お答えします。
TEL: 045-903-0885
代表取締役社長 古林紀哉
略歴:三男に自閉症の子どもを持つ父親。岡山県倉敷市出身。横浜在住。大阪大学卒業、同大学院修了。博士(工学)。日本電気、野村総合研究所を経て独立起業。
株式会社古林療育技術研究所
横浜市青葉区あざみ野4-16-1
※ 「コバリテ」と「KOBARITE」は、株式会社古林療育技術研究所の登録商標です。