自閉症の子どもへの般化/汎化の支援は必要なのか?

ABA(応用行動分析)療法

自閉症の子どもに一つのスキルを教えた後、そのスキルが身についていても、相手の人や場面が少し変わっただけで、出来ていたことが出来ないという状況がよく起こります。

なので、一つのスキルを身につけた後、同じスキルを指導者を変えて練習したり、場面を変えて練習させたりします。

応用行動分析(ABA)の言葉では、一つのスキルを身につけた後、相手の人や場面が変わってもそのスキルが出来ることを、般化(または汎化。読み方は両方とも「はんか」)と言います。正確には、刺激般化と呼ばれます。また、一つのスキルを身につけた後、似たようなスキルも出来るようになることは、反応般化と呼ばれます。

普通の子どもだったら、一つのスキルを身につけたら、相手の人や場所が変わってもそれが出来るし、似たようなスキルもすぐに出来るようになります。だから、自閉症のこどもの指導は、骨が折れます。

さて、ここからが本題。

自閉症の子どもへの般化の練習は必要なのか? というより、他の方法で支援して、指導者からすると楽に、そのスキルが広く使えるようにならないか? という課題です。

結論を言うと、そのスキルでやるべきことの結果や手順を直前に子どもに見せると、相手の人や場面変わっても、すんなり出来てしまいます。すなわち、事前に目標を子どもに見せると、すんなり出来てしまうのです。そして、そのうち見せなくても出来るようになります。

「般化」と言う難しい言葉や性質を知らなくても、子どもがやるべきことの目標を見せることで、普通に指導できるってことです。

自閉症の子どもは、頭の中で見通しを立てたり、目標を抱くことが苦手です。(普通の子どもは、当たり前に、無意識に、見通しや目標を立てています)。だから、自閉症の子どもには、見通しや目標を見せてあげましょう。

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