自閉症の子ども向けカレンダーで最も重要なパーツとは?

ご家庭でこんな会話の経験はありませんか?

子ども:「水族館はいつ行くの?」
お母さん:「今度の土曜日よ」

・・・5分後

子ども:「水族館はいつ行くの?」
お母さん:「今度の土曜日よ。カレンダーに書いてあるでしょ」

・・・その5分後

子ども:「水族館はいつ行くの?」
お母さん:「いいかげんにして!」

自閉症の子どもは、同じ予定を何度も何度も聞いてくることがよくあります。しかも、家庭ではカレンダーを使っているのに、やっぱり聞いてくる。

それは、自閉症の子どもは普通のカレンダーをうまく読み取れないからです。

私たちは、どのようにカレンダーを読み取っているのか?

普通のカレンダーの写真を見てください。

ここで質問です。「今日は何月何日でしょうか?」

私たちは、まず今日を探します。しかし、カレンダーには今日とは書かれていません。私たちには、頭の中に曜日感覚や日付感覚があります。だから、直感的に今日がわかるのです。

その感覚は、

  • 朝刊の1面での今日の日付
  • 朝のテレビでは日付が連呼され、画面の隅に日付と時間が表示されています
  • 腕時計を見れば、日付と曜日がわかります
  • スマホの画面にも日付や時間が表示されています

など、無意識のうちに日付情報が与えられています。

私たちがカレンダーを見た時は、それだけではありません。カレンダーには予定を書き込んでいますよね。この日は「遠足」、この日は「何もない」、この日は「習い事」。

そして無意識のうちに予定を見ながら、「遠足はもう終わった。習い事は今日じゃない」だから、今日の場所はココで「○月○日」を類推します。

自閉症の子どもが普通のカレンダーを見た場合に起こること

皆さんも感じている通り、自閉症の子どもは曜日感覚や日付感覚が乏しいです。なので、カレンダーを見て直感的に今日がわかることは期待できません

書き込まれてる予定が見えた時、子どもの興味は「これは好きな予定だ。これは嫌いな予定だ」です。終わったか未だかは眼中にありません。好きな予定は、何度でもやりたいが正直なところでしょう。

すなわち、自閉症の子どもは普通のカレンダーを見ても、今日が定まりません。子どもとお母さんの話が食い違い、混乱するは当たり前です。

カレンダーで最も重要なパーツ

この画像は、最近のパソコンやネット上で利用できるカレンダーです。

ここで質問です。「今日は何月何日でしょうか?」

正確な質問だと、「この画像は、何月何日のものでしょうか?」

11月25日です今日のところに印がついていますよね。

だから、カレンダーで最も重要なことは、カレンダーから読み取れる情報だけで「今日がどこか?(何月何日か?)」がわかることなのです。しかも、頭の中の情報に頼らないで。

もう一度、普通のカレンダーの写真を見てください。

これなら、今日がどこか?(何月何日か?)が一目瞭然ですよね。

今日を示すマーク(枠や矢印などなど)が、カレンダーで最も重要なパーツなのです。

枠の補足

枠を欲張って、「きのう・きょう・あした」という3連枠を作る人が時々います。学校の先生や支援者の方が多いですね。

子どもは、過去のことにはもう興味はありません。今日何ができるのかが最大の興味です。そして、未来に何が起こるのかが次の興味です。

だから、今日だけをはっきり示せば十分だと思います。

自閉症の子ども向けカレンダー

普通のカレンダー(七曜式カレンダーとも言われます)は、1日分の面積が小さいですよね。その中に予定を書き込むと、子どもには見ずらいものになってしまいます。だから、1日分の面積を広げるのが一般的です。そのまま、面積を大きくすると全体を貼れません。

自閉症の子ども向けカレンダーでは、1日分を縦長に大きくして、1週間分だけが見えるようにするのが一般的です。

その場合でも、見た情報だけで、今日がわかることが重要です。

週間カレンダーの1週間以上はどうするのか?

カレンダーで1週間しか表示していない場合、曜日が進んで土曜日になると、未来の場所がなくなりますよね。だから、2週間目が必要になってきます。

週間カレンダーを2週間に増やすとき、2週間目を下の段に配置しても大丈夫です。子どもは、カレンダーを使っているうちに、日付は左から右へ流れ、そして上から下へも流れることを体感して身につけていきます。

自分で週間カレンダーを管理することを教えよう

少しカレンダーに慣れてきたら、今日の枠を次の日に移動させることを一緒にやってください。夜寝る前に、枠を翌日に動かすのが良いと思います。

しばらくすると、お母さんが何も言わないでも、子どもが今日の枠を自分で移動させるようになります。自分で枠を動かしているお子さんは、寝る前ではなく、夕方にはもう動かしている子どもも多いようです。今日の予定はもう終わってしまったので、きっと、明日が待ちどうしいのでしょうね。

まとめ

  1. カレンダーには、今日を示す枠を作って毎日移動させましょう。
  2. 子ども専用の、週間カレンダーを用意してあげましょう。
  3. 大人用カレンダーも子ども用週間カレンダーも両方で、今日を示す枠を使いましょう。

自閉症のお子さんが、自分の週間カレンダーを使うようになると、お母さんは何度も予定を聞かれてウンザリすることはなくなります。そして、自分のやりたいことを自分で計画してカレンダーに貼る日が、近々やってくるでしょう!

皆さんのご家庭では、カレンダーを上手く活用できていますか?

わからないことがありましたら、遠慮なくコメント欄にお書きください。

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