健常な子どもはコントロールできないが、自閉症なのでコントロールできる?!
子どもが幼稚園から帰ってきたら、すぐにおもちゃで遊び始める・・・。本当は、自分でカバンを片付けて、手を洗って欲しいのに。そう思っているお母さんも多いのではないでしょうか?
今回は、なぜスケジュール表で自閉症の子どもの行動がコントロールできるのか? についてお話しします。
と言うよりも、多くの方は、スケジュール表で子どもの行動がコントロールできるなんて思っていないのではないでしょうか? あるいは、そんなことぐらいは口で言えば動いてくれると思っているかもしれませんね。
行動がコントロールできているとは?
- 指示した行動を、子どもがすること。例え、始めて指示した内容でも。
- 指示していない行動を、子どもがしないこと。
の両方が成り立っていることを言います。
スケジュール表が役に立つ、ありがちな説明としては
- 自閉症の子どもは見通しを立てるのが苦手だが、スケジュール表で見通しが立つ。
- 自閉症の子どもは耳で聞くより、目で見て理解するの方が得意(視覚優位)。
ですね。
でもそれでは、なぜコントロールできるのかが、納得できないでしょう!
コントロールできる理由
自閉症の子どもをスケジュール表でコントロールできる理由をお伝えしますね。
1)自閉症の子どもは、頭の中で優先順位を考えるのが苦手です。
このことは、日常的に皆さんも感じていることだと思います。
頭の中で優先順位を考えるのが苦手なので、
2)自閉症の子どもは、目で見ている間は、頭の中の他の選択肢が追い出されます。
今、子どもがおもちゃで遊んでいるとしましょう。スケジュール表を見せられると、おもちゃのことが一旦頭の中から追い出されます。
3)目で見た内容が、自分に良いことだと理解したら、その行動を開始します。
例1:
「カバンの片付け」
「手を洗う」
例1のように、スケジュール表で見せられた内容の全体が気に入らないと、子どもは動きません。
では、次の例はではどうでしょうか?
例2:
「カバンの片付け」
「手を洗う」
「おやつ」
「おもちゃ」
この内容なら、子どもは「カバンの片付け」を始めます。
私たちや健常な子どもは、見ながら他のことを頭の中で考えることができます。すなわち、私たちはスケジュール表を見ながら、他の行動をすることもあります。しかし、自閉症の子どもは見ながら違う行動をすることができないのです。
まとめ
このように、
- 子どもにとって良いことがあり、
- お母さんから見ても子どもに望む行動
を見せててあげると、
自閉症の子どもの行動はコントロールできます。
言葉では、そんなコントロールはできません。
知り合いのお母さんがこんな事を言っていました。
大きな声では言えないけど、スケジュール表は子どもを動かすリモコンよ^-^
でも、どうコントロールするかは、あなた次第です。
わかるように見せてあげると、
子どもは成長していきます!
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