今回は、自閉症の療育で用いるツールを見ていきます。教材とか、支援グッズと呼ばれることもあります。まずは図を見て、全体感を捉えてください。
ABA(応用行動分析)では、子供に目標となる行動をさせて、その直後に好子(「強化子」とも呼ばれます)を与えて、その行動を強化します。ごく簡単に言うと、ちゃんと出来たら、ご褒美をあげるのです。そのご褒美は、おやつであったり、ミニカーやお人形のように子どもの好きなおもちゃであったら、笑顔で褒めてあげることであったりします。
ABAの療育の初期は、マッチングと模倣が多くを占めます。マッチングには、フラッシュカードと呼ばれる絵カードを主に用います。模倣は、指導者の手や体の動きを子供に真似させる練習です。
スケジュールと視覚支援では、絵カードやスケジュールボードが欠かせません。視覚支援の言葉でも分かるように、子供に重要な情報を見せて支援します。生活動作のイラストを絵カードにしたり、生活ルールを絵カードにして子供に見せます。字が読めるお子さんには、文字でスケジュールや生活ルールを見せることもあります。
感覚統合で使うツールは2つのグループに分かれます。一つ目のグループは、適度な運動を楽しく行うための運動用具です。もう一つのグループは、外部刺激を遮断するためのグッズです。代表的なものに、音を遮断するイヤーマフがあります。
言葉で説明するよりも、図を見た方がイメージしやすいと思います。
どのツールも一見簡単な物、単純な物に見えますよね。幼稚なツールに感じる物があるかもしれませんが、ナメてはいけません。どのツールも、それぞれの療育手法の専門家が研究に研究を重ねて、出てきたものです。それらのツール無しには、療育手法の期待される効果を引き出すことはできません。
参考ツール

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