自閉症ミニ講座
今回も、ABA(応用行動分析)の入門書で「自閉症児の感覚と運動機能」がどう扱われているか、拾っていきたいと思います。
「自閉症スペクトラムへのABA入門」
シーラ・リッチマン著、
井上雅彦 / 奥田健次監訳、
テーラー幸恵訳、
東京書籍、
2015年3月10日発行。
前回に、ABAと感覚問題で記載を拾って、なんだか煮え切らなかったので(私だけ?)、ABAの名誉挽回の意味もあり、運動に関して拾ってみることにしました。
ABA(応用行動分析)の主な適用場面は、
1)必須行動を学習させること、
2)不適切行動への対応
でしたね!
学習させる行動にABAの特徴があります。
もっとも基本的な行動として、
・マッチング
・模倣
から始まります。
そして、
・粗大運動
・微細運動
・ゲーム / 遊び
・日常生活スキル
へと行動を広げて行っています。
自閉症のお子さんがどうして運動機能が低いのかという原因には立ち入りません。原因には立ち入らず、結果重視で行動を養っていくのが、ABAの特徴です。
療育の最終的な目標が、日常生活スキルや社会性の獲得なので、それを効果的に養うための、前段階の課題として、運動機能やゲーム/遊びのスキルを持ってきているようです。
さすが、急速に発展したABA療法だけあって、結果(エビデンス)重視の手法ですね。
お子様の成長と
ご家族のゆとりのために!
古林 紀哉
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