自閉症のお子さんの家庭療育ミニ講座
いつものように、
まずABAの基本である三項随伴性と強化原理のおさらいです。
【先行事象 】Antecedent
【行動】Behaior
【後続事象】Consequence
の3つで考える。
強化原理の、簡単バージョン:
ある状況下で、
子供が行動して、
直後にご褒美がもらえると、
その行動が身についていく。
ここでですね、いくら強化できると言っても、お子さんが行動してくれなければ強化のしようがありません。
だからとにかく行動を引き出す必要があります。
身につけてほしい行動というのは、例えば「手を洗う」ですね。
行動を引き出すためには3つの戦略があります。
1)家康型
2)秀吉型(1)
3)秀吉型(2)
1)ひたすら待つ
2)プロンプトを使う
3)行動の難易度を下げる
1も3も冗談のように聞こえるかもしれませんが、自閉症のお子さんの療育では重要な手法です。
信長型が残念ながら存在します。
「やらないので、つい、カァッとなって叩いてしまった」。
やっと出来てきました、
プロンプト。
プロンプトとは、望ましい行動を引き出すために、指示と一緒に用いられる補助的な刺激のことです。
具体的には、指導者がお子さんの手を取りながら手を洗わせる、手を洗っているイラストをお子さんに見せる、指導者が「手を前に出して!」と口頭で補助的な指示をする、などです。
まずは、助けられながらでも、何とかして、ターゲットとする行動を成功させるのです。
お子さんの行動が成功しなければ、ABAの強化が使えませんからね。
プロンプトを上手く使うと、お子さんの生活スキルの向上も早くなりますよ。
お子様の成長と
ご家族のゆとりのために!
古林 紀哉
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