自閉症のお子さんの家庭療育ミニ講座
ABA(応用行動分析)を使った療育といのは、何回も何回も繰り返す必要があります。同じ1回でも、効果が高い時と低い時があるのです。今回はABAの効果を高めるノウハウの一つをお話しします。
行動のABCのフレームワーク
いつも出てくる図ですね。
ABAの療育では、子どもにある行動を身につけさせるとき、その行動を練習させます。そして、その行動ができた直後に、ご褒美を与えます。そのご褒美は、専門的には強化子とか好子とか呼ばれます。好子は、例えば、子どもを褒めることであったり、お菓子をあげることだったりがあります。
好子(強化子)の効き目を高めるテクニック
ABAの療育での、好子には”麦チョコ”がよく使われます。商品名だと「チョコベビー」ですね。また、柿の種をいうお菓子を使うことも多いです。それらのお菓子は、小さいので、何回もABAで練習させて、何度も好子を与えるのに、適しています。
例えばですね、ABAの練習をお昼ご飯を食べた後のお腹いっぱいの状態でやったとするとどうでしょうか? 結論を先に言うと、チョコベビーの効果があんまりないんです。子どもはお腹いっぱいですからね。
では、お昼ご飯の直前に、チョコベビーを好子に使った練習ではどうでしょうか? 効果覿面です。子どもはお腹が空いているから。
そうです、お菓子の【欠乏状態】で、お菓子を好子にした練習をするとその好子の力がよく効きます。このように、欠乏状態を意識的に作り出すことを、確立操作と呼びます。あるいは、欠乏状態の時間帯を選んで行うのも確立操作です。
今日のまとめです。
- お子さんのお腹が空いていない時に、食べ物をご褒美に使っても効果は低です。
- お子さんおお腹が空いている時に、食べ物をご褒美にした練習は効果が高いです。
コメント