「問題行動」と表現するのが最もストレートだし、分かりやすいし、イメージも同じになると私は思うのだけど、、、
言い方はいろいろあります。
- 望ましくない行動
- 不適切な行動
- 不適応な行動
- 問題行動
- 行動障害
上からマイルドに始まって、下に行くほど深刻度が増してくるような表現ですね。
問題行動への対応のアプローチは、まず2つに分けられます。
- 問題行動が起こるリスクを下げるために、日常的にやっておくこと。
- 既に起こっている個別具体的な問題行動を減らす。
今回は、後者の方を見ていきましょう。
ABA(応用行動分析)による、問題な行動を減らす方法
ところがですね、この問題行動を減らす方法というのが、応用行動分析(ABA)での専門用語のオンパレード(>=<)なんですね。
望ましくない行動を減らす9つの方法
- 嫌子出現による弱化
- 好子消失による弱化
- 阻止による弱化
- 高反応率分化弱化
- 消去
- 低反応率分化強化
- 非両立行動分化強化
- 代替行動分化強化
- 確立操作
出展)p.255 「行動分析学入門」、杉山他著。
「嫌子出現による弱化」というのは、
→ いけない事をしたら、叩いて叱る
というパターンです。俗に言う「罰」ですね。
罰というのは、効き目が高く、即効性もあります。最初のうちだけは!
効き目が持続しないので、次第に罰の強度を上げざるを得ません。
「非両立行動分化強化」を例示すると、
「スーパーにお母さんと子どもが一緒に買い物に行った時、子どもがスーパーの中を走るのを止めさせる場合。『お母さんと、ずっと一緒にいたら、好きなお菓子を買ってあげる』ことにしておく。」
お子さんが、ずっと一緒にお母さんといるということは、「走ることが出来ない」ということですね。
これ以上は専門用語を説明しませんので、気軽に読んでください(^-^)。
ご覧のように、罰以外で問題行動を減らす方法は幾つもあります。しかし、万能な方法があるわけではないのです。また、一つ一つの方法の概要と長所・短所を勉強したとしても、問題行動が起こってきた時に、家庭内で解決策を発見するのは、なかなか上手くいきません。
個別の問題行動に対しては、ほとんどの場合、常套手段というのがあるようです。
この問題行動には、コレ。あの問題行動には、アレ。
模範解答があるといった感じですよね。
試験問題じゃないので、お子様に問題な行動が出てきたら、家庭内で抱え込まないで、専門家のアドバイスを受けるのが、解決の最短コースだと思います。
2023年4月に追記
上記は、2015年当時の私の認識でした。
自閉症児者が起こす問題行動は、とても厄介です。前述したABAの手続きのうち、どれかを使えばなくなると言うことは、残念ながらあり得ません。戦略が必要です。その戦略の元で幾つかの手続きを組み合わせて、支援します。
それでもABAを主軸にすると、上手くいきません。
TEACCHを主軸にすると、自閉症児者の問題行動は解決できるとわかりました。その支援は比較的単純です。でも奥が深いので、この記事では書きません。現在、このサイトのコンテンツの総書き直しを始めました。書き直しが進んで行ったら、あなたにも問題行動の解決ができるようになると思います。
コメント