カレンダー(前編)

行動支援ボードをカレンダーとして使うと、子どもは週末の予定を楽しみに待つことができるようになります。お母さんは、何度も何度も子どもが気になっている予定を答えてあげる鬱陶しさから解放されます。

教える手順

行動支援ボードは、横方向にして、1週間目が1段目、2週間目が2段目になるように配置してください。

行動支援ボード Ph3 カレンダー

ステップ1:曜日と日付を並べる

カレンダーとして使い始める時、お母さんは子どもと一緒に行っておこなってください。絵カードはお母さんが並べてください。

最初に曜日と日付の絵カードをボード上に並べます。

行動支援ボード Ph3 カレンダー 日付

1週間は日曜日で始まり土曜日で終わるように並べてください。ビジネスマンなら月曜日始まりのカレンダーの方が使いやすいかもしれませんが、子どもには不適切です。日常的に使われる月間カレンダーは日曜日始まりなので、子どもが使うカレンダーもそれに合わせて日曜日始まりにしてください。

ステップ2:2週間分の予定を並べる

平日には、「学校」(または「幼稚園」)絵カードを並べます。土曜日と日曜日には「家」の絵カードを並べます。

行動支援ボード Ph3 カレンダー 基本予定

その他の予定がある場合は、適宜絵カードを並べてください。

一日分の予定は、1個か2個が適切です。

行動支援ボード Ph3 カレンダー レギュラー予定

ステップ3:今日の場所に注目枠を貼る

今日がどこかがはっきり分かるように、今日の場所に注目枠を貼ってください。

行動支援ボード Ph3 カレンダー 今日の注目枠

日々のカレンダー利用

貼られた予定を行う前

お母さんは、子どもをカレンダーの前に連れて行きます。

お母さんが、その予定の絵カードを指差して、「今日は、学校ね!」と言ってください。

貼られた予定が終わった時

その予定が、来週も再来週もあるような定期的な予定の場合は、何もする必要はありません。その日の特別な予定だった場合は、子どもをカレンダーの前に連れて行って、その絵カードを外させてください。

一日の終わりに

お子さんが寝る直前に、お母さんは子どもをカレンダーの前に連れて行きます。

お母さんは、子どもの手をとって、今日の注目枠を明日の位置にずらしてください。

お母さんは、子どもを「よくできたね」と褒めてあげてください。

予定の変更手順

新しい予定が入ったら、行動支援ボード上の該当する日付の位置に、その予定の絵カードを貼ります。絵カードを貼るときは、子どもに貼らせてください。ただし、子どもの嫌いな予定のときは、お母さんがシレッと絵カードを貼ってください。

習得の様子

カレンダーに慣れてくると、子どもは帰宅したらカレンダーの前に行って、今日の予定を見るようになります。

また、一日の終わりが近づくと、注目枠を自分で翌日の場所に動かすようになります。こうなってくると、お母さんも楽ですね。

日中時々お母さんも、カレンダーを確認してください。お母さんの知らないうちに、子どもが楽しみにしている予定の絵カードが貼られているかもしれません。子どもはそれをしたいのです。その予定で問題がなければ、そのまま見守ってください。もしもその予定で問題があるとき(例えば、今日のところに「プール」の絵カードが貼られていたが、今日はプールに行かせることができないとき)は、お母さんの腕の見せ所です。子どもをカレンダーの前に連れて行き、「今日はできないけれど、今度の◯曜日にはできるからね」と丁寧に子どもに説明してあげましょう。そして、子どもにその予定の絵カードを日付をずらさせてください(例えば、プールを今日の場所から土曜日にズラさせる)。子どもが一度貼った予定を無くすのは、子どもにとっては酷です。違う日に、その予定を叶えてあげてください。

理解目標の解説

子どもは既に、行動支援ボード上で見た通りに物事が進むことを体感しています。絵カードはお母さんが貼る時も、子どもが貼る時もあります。しかし、絵カードを誰が貼ったに関係なく、行動支援ボード上で見た通りに物事は進んで行きます。そのような経験を積んだ子どもは、自分が行動する前に、その行動の絵カードを自分で行動支援ボードに貼るようになります。この行為を私たちが見ると、「子どもが自分で意思表示をした」あるいは「子どもが自分で行動を計画した」ように見えます。すなわち子どもは「順番は自分で計画・変更しても良い」ということを理解します。

ただし、子どもが自分勝手に順番を計画してしまうと、家庭生活が成り立ちません。お母さんが子どもの望みを叶えることが出来ないときは、お母さんはその行動をしても良い順番(日時)に変えてください。

一度確定した予定、すなわち行動支援ボード上に貼られた絵カードの行動は、必ず実行してください。子どもの望みを叶えてあげてください。(予定の日時の再変更は構いません)。子どもにとって、行動支援ボード上に貼られた絵カードの行動は、保証された行動です。その行動ができる日時を子どもは楽しみに待つことができます。

お母さんは、行動支援ボード上に貼られた絵カードの行動を必ず子どもにやらせてあげてください。もしも、この約束を破ると、子どもは行動支援ボードを見なくなります。

忘れの回復

「古い予定が残っていること」、「予定の日付が間違っていること、「注目枠が今日の位置ではないこと」に気づいたら、お母さんはシレッとカレンダーの内容を修正してください。

次のステップ

行動支援ボードをカレンダーとして使う方法には後編があります。お母さんも子どもも前編をマスターしてから、後編をお読みください

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