プロンプトの注意点(その1:依存)

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自閉症のお子さんの家庭療育ミニ講座

プロンプトを上手く操るのが、ABA療育での腕の見せ所ですよ。

実はプロンプトには注意点が2つあります。プロンプトの危険性と言っていいかもしれません。
今回は注意点のうち一つを解説します。

いつものように、
まずABAの基本である三項随伴性と強化原理のおさらいです。

【先行事象 】Antecedent
【行動】Behaior
【後続事象】Consequence
の3つで考える。

強化原理の、簡単バージョン:
ある状況下で、子供が行動して、直後にご褒美がもらえると、
その行動が身についていく。
強化原理では、表面上はプロンプトは登場しません。

それではプロンプトは、
AなのBなのCなの?
『プロンプトとは、望ましい行動を引き出すために、指示と一緒に用いられる補助的な刺激のことです。
具体的には、指導者がお子さんの手を取りながら手を洗わせる、手を洗っているイラストをお子さんに見せる、指導者が「手を前に出して!」と口頭で補助的な指示をする、などです。』
Aです。

プロンプトは、お子さんの行動が成功するように、人為的に与えた刺激です。だから、プロンプトはいずれはなくしていく性質のものです。

行動を起こすお子さんには、行動のキッカケとなる指示なのか、プロンプトなのかは区別できません。どちらも先行事象です。
指導者がプロンプトを減らすことをしなければ、お子さんはプロンプトありの状態で行動が強化され続けます。率直に言うと、プロンプトされなければ行動しないようになっていしまいます。この悪い状態のことは【プロンプト依存】と呼ばれます。

中でも、指導者が口頭で出すプロンプト(例えば「手を前に出して!」)は、プロンプト依存になりやすいです。口頭のプロンプトは出しやすいので、指導者がなかなかプロンプトを少なくする意識が働かないようです。そして、お子さんは、言えばできるけど、言わないとできない、そんな状態になってしまいます。

今回のまとめ:
・プロンプトはいずれは無くすもの
・口頭のプロンプトは特に依存に注意

お子様の成長と
ご家族のゆとりのために!

古林 紀哉