ABAの効果を考えてみましょう。
まずABAの基本である三項随伴性と強化原理のおさらいです。
【先行事象 】Antecedent
【行動】Behaior
【後続事象】Consequence
の3つで考える。
強化原理の、簡単バージョン:
ある状況下で、子供が行動して、直後にご褒美がもらえると、
その行動が身についていく。
お母さんや指導者が、ご褒美などをあげることを【強化】と言います。
今回は「直後」に迫ります。
直後と言われても、人によっては感覚が違いますよね。
3秒?
【行動】と【強化】の間の時間と、お子さんがその行動を身につける効果との関係です。
よく、ABA療育本では
「強化は0.5秒以内に」
と書かれています。
そんなの簡単だと、お思いかもしれませんが、0.5秒というのは一瞬ですよ。
お子さんが良い行動をして、「じゃあご褒美ね」とか考えていると5秒なんてすぐに経過してしまいます。
食べ物で強化する場合は、お母さんの手の中にあらかじめ食べ物を持っていなければ、この0.5秒は達成できません。
また、褒めることで強化するにしても、お母さんの頭の中に「0.5秒で褒める」という意識があらかじめないと、やはり0.5秒は達成できません。
なぜ0.5秒なの?
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反応から強化までが1秒の場合は、0.5秒の場合と比べて、反応を強める効果が25%にまで落ちてしまうことをデータが示している (Reynold, 1968)。
出典:p.337 「自閉症児の教育マニュアル」イヴァ・ロヴァス著、 中野良顯訳
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0.5秒から0.5秒遅れるだけで、強化の効果は4分の1に落ちてしまうのです。
効果が4分の1じゃあ、お母さんの努力も水の泡(>_<)
逆に考えると、1秒後に強化した時の効果の4倍の効果が0.5秒で強化すると得られます。
褒める時、ご褒美に食べ物をあげる時、
0.5秒以内を心がけましょう!
お子様の成長と
ご家族のゆとりのために!
古林 紀哉
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